検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:19,941 hit

美しい君 ページ1

JK「A」


私を呼ぶ声がして、後ろを振り返った。

窓から注がれる夕日の光があまりに眩しくて、その人の顔があまりよく見えなかった。

だけど、誰かは分かっていた。分からないはずが無かった。


『…ジョングク、くん…?』


思わず立ち上がった瞬間、私は椅子を後ろに倒してしまった。

ガタン、という音が教室中に響き、沈黙をつくりだした。


うそだ。嘘だ嘘だ。

これが幻か夢だと言われたら、きっと私はなんと躊躇いもなく信じるよ。

だってもう、ダメかと思っていた。

私じゃおばあちゃんみたいにはなれないって、ずっと、テヨンさんみたいにはなれないって。

だから、ジョングクは私の記憶を消したのかもしれないって。


そう、思っていた。

一人じゃ、不安で。


ただ、ジョングクくんのことを想いながら外の景色を眺めていたら、頬は自然と濡れていった。



JK「…泣いてたの?」

『え』

JK「…ごめんねっ…」


細い綺麗な指がまつげに触れた瞬間、心臓がきゅうって狭くなった。

ちゃんと立っているのかも分からない。ちゃんと呼吸をしているかも分からない。それくらい私は緊張していた。

夢じゃない、夢じゃない、これは。

だって今、ジョングクくんに触れる。私は、私の涙を拭っているジョングクくんの手にそっと手を重ねた。

その温度を確かめた途端、つうっと一筋の涙がまた頬を伝った。


JK「A」

『っ…ぅ』

JK「Aっ…」

2→



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
253人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , ジョングク   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽにょ | 作成日時:2017年3月16日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。