弐佰弐拾陸) 決意 ページ44
千姫「それじゃあ」
雪村「またね!!」
A「...お千!!」
私は門を出ようとするお千に駆け寄った
A「大丈夫??」
隠しているみたいだけど、だいぶ焦っている
部屋にいる時、二人は何かを感じていた
千姫「分からない...後で追って連絡するわ」
君菊「姫様、急ぎませんと」
二人の様子から
ただならぬ問題が起きたのだと分かる
だから、ここで引き止めて話を聞くことは最善では無い
A「...気をつけて」
千姫「ありがとう」
そして、お千と君菊は風のように姿を消した
雪村「Aちゃん...大丈夫??」
千鶴のところへ戻ると、千鶴は少し心配した様子であった
きっと、私達の表情が険しかったのだろう
A「大丈夫だよ!! 次いつ会えるか聞いたの」
雪村「そっか、また早く会えるといいね」ニコッ
A「そうだね」ニコッ
そうだよ...
すぐに会えるよね、お千
A「...戻ろっか」ハァ
雪村「うん??」
私は、
お千と君菊のことを心配しながらも
連絡を待つしかない状況にため息をついた
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雪村「あっ、私洗濯しないと!!」
私の部屋の前まで来た時、
千鶴は思い出したように声を上げる
A「私も手伝うよ」
今日は夜の巡察だから、日中の予定は特にない
それなら...
と洗濯の手伝いを提案してみる
雪村「夜巡察なのに...いいの??」
A「いいのいいの、手伝わせてくれなかったら暇で死んじゃうよ??」
雪村「ふふっ、じゃあ お言葉に甘えようかな」ニコッ
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A「千鶴はさ、今日話したこと皆に伝えるの??」
私が桶に水を汲みながら言うと、千鶴は隣で手を止めた
雪村「伝えても...いいのかな」
A「そりゃ、迷うよね」
雪村「...」
A「皆との関係性が変わるのが心配??」
雪村「...っ!!」
千鶴はビクリと肩を揺らした
A「大丈夫だよ、だって私は皆から怖がられたり蔑まれたりしてない」
A「それに、千鶴は千鶴でしょ??」
A「さっきも言ったけど...私達がついてるんだし!!」ニカッ
雪村「...私は、皆さんに伝えたい」
雪村「その時は...Aちゃんもいてくれる??」
A「もちろんっ!!」
私は大きく頷いてから、
優しく千鶴を抱きしめた
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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年3月17日 19時