弐佰弐拾弐) 呟き ページ40
A「昨日のこと??」
二人は何も言わずに、私を見ていた
しくじったなぁ...
あの時、
普通にできていれば こんなことにならなかったのに
昨日の一件から二人に会うのは初めてだった
別に避けていたわけじゃない
部屋に戻ってからは、
ずっとあの手紙について考えていて
部屋から出ていないし
朝は鍛錬してたから...
二人が心配してくれてるってことは分かってる
だけど
認めたくなかった、怖かった
自分が弱くなってるのを
人に知られるのは、もっと怖かった
だって、
力だけが秀でている私から、力が無くなったら
それはただの"役立たず"だから
A「今はご飯中でしょ。話なら後でって言いたいところだけど...今日はちょっと忙しいかな」
A「だから、また今度ね」
私は、視線を膳に向けたまま言った
沖田「...」
斎藤「礼龍寺、大丈夫なんだな」
視線を前に向けたまま静かに呟く
一君なりの配慮なのだろう
私がはっきりと肯定はしていないものの
昨日の反応で、
"知られたくない"ことだとは分かっているだろうから
A「大丈夫に決まってるでしょ!!」ニカッ
私はそう言って笑った
少し大袈裟かも...
なんて考えたけど、
今はこの場を切り抜けられればそれでいい
斎藤「...そうか」
一君は納得していないみたいだけど、
それ以上深くは聞いてこなかった
相変わらず、総司は何も言ってこないけど
余計なことを言われるよりはマシだ
A「さぁーて、ご飯ご飯っ」
沖田「嘘つき」ボソッ
沖田の呟きは、Aの耳には届かなかった
しかし、
互いの思いがぶつかり合う時はすぐそこまで来ていた
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朝餉の後、私は土方さんの部屋に来ていた
A「今日、お客さんが来ることになってるんだけど...いいよね??」
土方「何がいいよねだ」
土方「しかも来ることになってるだと??」
土方「そんなもん、今更駄目っつったて来ちまうんだろうが!!!!」
あはは...
そうなりますよねぇ
想像通り、私は土方さんに怒鳴られていた
土方「大体なぁ、お前はいつも勝手なんだよ!!!!」
A「いいじゃない、副組長にもなったんだし」
A「それに悪い人じゃないんだし〜」
土方「てんめぇ.....!!!!」
土方さんの拳は私めがけて今にも飛んできそうだった
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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年3月17日 19時