弐佰弐拾壱) 視線 ページ39
A｢今日は巡察の同行ある??｣
雪村｢今日は...無いと思う｣
A｢良かった｣
A｢この前の約束の件、今日になったんだ｣
雪村｢ほんとに!!｣
千鶴の表情がパァっと明るくなる
A｢この前も言ったと思うけど、千鶴に会わせたい人も呼んだんだけど...大丈夫??｣
この前約束した時に、
会わせたい人がいるっていうことは伝えたけど
約束の話をする時に 同席するとは言っていなかったから
千鶴が承諾してくれるのか 内心とても心配だった
だって、
自分ですら知らない話をする場に
全く知らない赤の他人がいたら怖いしだろう
だけど
千鶴のことに関しては、
私なんかよりも
この地に長く住んでいるお千の方が
良く知っているから...
承諾してもらえなければちょっと困る
そんなことを考えていたけど、
千鶴の答えはすぐに返ってきた
雪村｢うん、Aちゃんが言うんだから大丈夫だよ｣ﾆｺｯ
あぁ、この子はなんていい子なんだ
千鶴を撫で回したい気持ちを抑える
A｢ありがとう｣ﾆｺｯ
雪村｢お礼を言うのは私の方だよ!!｣
雪村｢あっ、早く行かないと永倉さん達がそろそろ...｣
A｢あぁそうだった、ご飯待たせてるんだったね｣
私は千鶴の手を引いて、少し早歩きで広間を目指す
A｢広間に入った時に、新八さんは絶対｣
A｢俺の腹の高鳴りどうしてくれんだぁぁぁあああ!!｣
A｢って言うよ｣
雪村｢ふふっ、確かに言いそうだね｣
そんなことを話していると、
あっという間に広間に到着した
ｽﾊﾟﾝｯ!!
A｢おはようー!!!!｣
勢いよく戸を開けながら言うと同時に
中から大きな声が飛んでくる
永倉｢おい遅ぇぞ!!!! この俺の腹の高鳴りどうしてくれんだ!!!!｣
原田｢新八、ちょっとは落ち着け｣
ほんとに新八さんは期待を裏切らない
A｢ね??千鶴 予想通りでしょ??｣
千鶴にそう言いながら私は席につく
雪村｢ふふふっ、そうだね｣
そして千鶴も、おかしそうに笑いながら席についた
近藤｢みんな揃ったな!!｣
近藤さんの合図で、朝餉の時間が始まった
A｢いただきます｣
なんか、両隣から視線を感じるんだけど...
ﾁﾗｯ
ﾁﾗｯ
A｢何??｣
その犯人は総司と一君だった
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作者名：雪姫華-yukika- | 作成日時：2024年3月17日 19時
