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弐佰拾伍) 命運 ページ29

月に"暗雲"が広がり始める


暗雲はきっと"魈"のことを示している

ということは、月に魈が拡がっているということ


この手紙と月の情勢を考えると、この手紙の解釈はこうなる









月に魈が広がっている


魈を祓わなければ、月は覆われ光が弱まる


月の加護を受ける者の力も弱まり、

月の国も闇魈国も闇にのまれるだろう









お母様は力が封じられ、お父様は殺された

つまり、月を浄化出来る人間が居ない


拒み、抑える者がいない中で魈は広がり続けるだろう




どうしてもっと早く気が付かなかったんだろう...


力が弱まるってことは、
私が気配に対して鈍くなっていることにも
関係している可能性が大きい


それにこのままだと今使える力も弱くなって最終的には...




"使えなくなる"




そうなったら遅い


最悪のことを考えて、
力が使えるうちに浄化しないといけない


でなければ星樺妃を討つなど無理に等しい







闇魈国と月の国

その二つ要(カナメ)から魈が溢れ出した時、
当然皆がいるこの地にも魈は侵食する

そうなれば全てが滅びる




だから、これは星樺妃への復讐なんて甘い問題じゃない









"全ての命運を分ける戦い"だ








私は...だいぶ覚悟を決めないといけないみたい









A「....」




グシャッ




A「あっ」




いつの間にか手に力が入っていたらしく

持っていた紙が音を立てて皺を作る




A「どうしろっていうの」

A「今の私は月にも行けないのに...」




涙ぐんだ私を嘲笑うかのように 風が音を立てて吹き抜ける




浄化だって、王か妃しかできない


それに浄化は簡単じゃない


浄化の源は"気"

だから祓うものが多ければ多いほど使う気の量も多くなる


加えて、少しでも気持ちが揺らぐと失敗するほど繊細




そんなの未熟な私に出来るわけない




でも...




A「やるしか無いんだよね、きっと」

A「にしても一体誰がこれを...」




紙に書かれた文字は走り書きだから誰のものか分からない


だけど、これだけは分かる


これを私に宛ててくるってことは、
近々月に戻れるかもしれないっていうこと




A「どうしよう...」




ここでも気がかりなことが多すぎる




総司の体調不良


伊東の入隊


私ではなく風間たち鬼を狙う哀燐




優先順位を考えれば月に帰るのが最優先だけど、

放ってはおけない




こんな時、
自分の身体が一つしかないことを恨めしく思う

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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年3月17日 19時

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