弐佰拾弐) 退散 ページ26
沖田「...え??」
斎藤「礼龍寺、お前...」
A「さ、さぁ!! 休憩でしょ??」
A「手を洗ってきた人から好きなの取っていってね」
総司と一くんの言葉を遮って隊士たちに向かって話しかける
A「ほら、総司と一くんも手洗ってきて!!」
A「話ならまた後で!! ...ね??」
二人の背中を手でグイグイと押して
手洗い場に行くように催促する
沖田「ねぇ、Aちゃ...」
隊士「礼龍寺さん!! おにぎり頂いてもいいんですか〜??」
総司が何か言いかけた時、
その言葉は隊士によって再び遮られた
よかった...
今はその続きを聞きたくない
だってその疑問が口から発せられた時、
それは現実になりそうで怖い
自分だって分かってる
最近おかしいこと
だからこそ考えたくない
まだ、沢山やることがあるんだから
A「はーい!! 今行く!!」
A「じゃあ、二人も早く来てね」
そう言ってクルリと身体の向きを変えて
隊士達の元へ向かった
二人が私の後ろ姿を見つめているのは分かったけど
それを振り切るようにして隊士達の輪の中に入った
・
・
・
・
A「ひい、ふう、みい........うん足りそうだね」
お盆に残るおにぎりの数とその場にいる隊士達の数を
照らし合わせる
おにぎりの方が数個多いくらいだから
ここに置いていってお盆だけ後で返してもらおう
それに...あの二人が帰ってきたら色々聞かれそうだし...
A「おにぎりここに置いていくから、お盆だけ後で返してもらってもいい??」
隊士「了解です」
A「あ、総司と一くんにも残しておいてあげてね」
冗談混じりに言ってから、隊士へお盆を手渡した
A「よろしくね」
・
・
・
私は少し足早にその場を離れた
後は...平助かな
新八さんと佐之さんのところにもいなかったし、
総司と一くんのところにもいなかった
どこにいるんだろう??
とりあえず、作ったおにぎりは全部渡したから
平助と私用にもう二つ作って、
平助に会えなかったら私が食べよう
・
・
・
・
A「いないな...」
千鶴と合流してから聞いてみたけど、
平助には会ってないみたい
それに他のところも回ってたけど、平助には会えなかった
A「私が食べちゃおうか」
A「にしても暑いなぁ...」
ジリジリと西日が照らしている中、
日向で食べるのは暑くて堪えそうだ
日陰、探しますか...
22人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年3月17日 19時