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玖拾肆) 迎え ページ30

A「お母様が生きてるなら....」

A「私は助けに行きたい」



白鈴「お姉ちゃん...」



近藤「うむ...君の母国のことだ。こちらが簡単に判断出来んなぁ」



山南「そうですね、月の国というところは我々にとっては未知の世界」

山南「それに話を聞く限り、今は国の安寧が保たれていないと言って良いでしょう」

山南「その中へ礼龍寺くんを一人帰すには危険だと思います」



土方「俺も山南さんの意見に賛成だ、お前を一人で帰すわけにはいかねぇな」



A「私はどう止められても行くよ」

A「実の母親が死ねずに苦しんでるんだから....ずっと」



白鈴「でもそのお兄さん達の言う通り、今の国は危険」

白鈴「それに、お姉ちゃんは追われている身だからさらに危ないよ」

白鈴「私はお姉ちゃんよりも弱いから...守ってあげられない」



白鈴は悲しそうに微笑んだ



A「鈴...」

A「私は...私は自分の身くらい自分で守れる」

A「それに、お母様を助けて死ねるなら本望だよ」



土方「お前っ....!!!」



A「お母様は国にとって必要な人なの」

A「だからこの決断を譲るわけにはいかない!!」



沖田「待ってよAちゃん!!」



隣に座っていた沖田が慌てて立ち上がりAの手を掴む

しかしAはその手を払い除けると広間の戸を開けた



沖田「なっ....!!」

A「なん....で」



そこには
血だらけになった黒蓮が居た



白鈴「お兄ちゃん!?」

白鈴「その傷どうしたの?!?!」



白鈴は立ち上がり黒蓮に駆け寄った

白鈴の来ている白い着物を血が赤く侵食する



黒蓮「鈴、迎えに来た...母上が探してる.....」



酷く息の切れた黒蓮は以前あった時と比べて
全く覇気がなかった

その様子に沖田はもちろん、
他の者達も刀を抜こうとはしなかった



A「黒蓮、あなた一体...」

A「それに鈴がこちらに来るのを手助けしたって聞いたよ」



黒蓮「今は、...そんなことを話してる場合じゃない」

黒蓮「鈴、早く帰らないとバレるぞ」



白鈴「分かった...」

白鈴「お姉ちゃん、また今度ね」



白鈴はAの方へ向き直り寂しそうに笑う



沖田「ちょっと待ちなよ、何普通に帰ろうとしてるの??」

沖田「僕は君を斬らないと気が済まないんだけど」



歩き出そうとした黒蓮の腕を掴んで言った



スウゥ



しかし沖田の手は空を掴んだだけで
黒蓮はいつの間には池のそばに立っていた

玖拾伍) 有明→←玖拾参) 月読



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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月21日 13時

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