玖拾) 義妹・弐 ページ26
Aは妹を叱る姉の表情であった
白鈴｢だって...このお兄さんが受け止めようとしてくれたから...｣
A｢鈴、甘えすぎるのは駄目っていつも言ってるでしょ??｣
白鈴｢うぅ...｣
原田｢まぁまぁ良いじゃねぇか｣
原田｢久しぶりの再会なんだろ??｣
近藤｢そうだな!! 喧嘩はよそう!!｣
永倉｢だな!!｣
A｢はぁ...ほら鈴、佐之さんから降りなさい｣
原田｢ほらよ｣
そう言って原田が白鈴を腕から下ろす
白鈴は重力など無いかのようにフワリと地面に降り立つ
原田｢全く重さを感じなかったのは"そのせい"か｣
白鈴｢女の子だもん、重いって思われたくないでしょ??｣
原田｢俺からすると、全く無いよりはある程度の重さがある方がいいな｣ﾊﾊｯ
白鈴｢そうなの...??｣
白鈴｢あっ、こんなことしてる場合じゃなかった!!｣
本来の目的を思い出したように白鈴は手を打った
A｢...何か話があって来たんでしょ??｣
白鈴は
｢そうそう｣
と言って頷いた
近藤｢歳、とりあえず中で話すのはどうだ??｣
土方｢それしかねぇな｣
山南｢外はまだ冷えますからね｣
・
・
・
土方｢で、お前がAの妹か｣
白鈴｢うん!!｣
白鈴｢私は、白鈴｣
そう自己紹介した少女は
背丈がAよりも少し低く、
灰白色のふわふわな髪に群青色の瞳である
そんな少女を
Aが"小動物に似ている"と言っていたことを
皆が思い出した頷いた
藤堂｢ちっこいし本当に小動物みたいだな｣
沖田｢Aちゃんは似てないって言ってたけど、確かにそうだね｣
斎藤｢礼龍寺が狼ならばその者は兎と言ったところか｣
土方｢たしかになぁ....ってそうじゃねぇ｣
ゴホンっと土方は咳払いをすると白鈴を見る
土方｢で、Aにはなんの用があったんだ??｣
白鈴｢まず、お姉ちゃんに前の話の続きを伝えたくて｣
A｢前に連絡が取れた時は、力に限界が来て途中で切れちゃったの｣
山南｢ということは、力を使って連絡を取ることに制限があるのであれば、こちらの世界に来ることは相当な力を使うのではありませんか??｣
A｢そうなんです...本来なら有り得ない｣
A｢普通、"道"を通らないとこの地には降りてこられない｣
A｢なのにどうして...｣
白鈴｢お兄ちゃんが力を貸してくれたんだ｣
A｢黒蓮が...??｣
白鈴の言う"お兄ちゃん"とは黒蓮であり
Aを襲った張本人であった
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作者名：雪姫華-yukika- | 作成日時：2024年2月21日 13時
