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捌拾壱) 組み合わせ ページ15

ダダダッ



スパンッ



A「一くん!!!!」



斎藤「礼龍寺か」



勢いよく開いた戸に斎藤は微動だにせず
刀の手入れをしながらAへ声をかけた



A「今日は約束の日だよ!!」



斎藤「そうだったな」



A「今から出かけたいんだけど...いい??」



斎藤「構わない」

斎藤「ちょうど刀の手入れも終わったところだ」



A「じゃあ早速行こ」



斎藤「あぁ」



うきうきと楽しい気持ちが溢れだしているAに対して
斎藤は少し頬を緩ませて答えた

それからすぐに二人は屯所を後にした



原田「あれ、珍しいなあの組み合わせは」

永倉「ほんとだな」

土方「着物を買いに行くんだとよ」



屯所から出ていく二人を見ながら話す原田と永倉

その背後から土方が声をかけた



原田「着物?? 」



土方「着物一着じゃ着回し大変なんだろ」



永倉「確かに最近じゃ、Aちゃんが女の子だってのは周知の事実みてぇになってるしな」



原田「着物の方が動きやすいとも言ってたし、これから着物で過ごすんじゃ斎藤に聞くのがいいかもな」



土方「まぁたまには息抜きも必要だろ」

土方「原田、夕方の巡察はお前だったよな」



原田「そうだが...どうかしたか??」



土方「いや、Aも外に出て気分転換してんだ」

土方「夕方の巡察に千鶴を連れてって菓子でも買ってやってくれ」



原田「あいよ」ハハッ



土方はそう言い残しその場を去っていった



永倉「土方さん、ああ見えて意外と甘いよな」

原田「だな」



去っていく土方の後ろ姿を見ながら二人は顔を見合せて笑った









〜街〜

斎藤「そういえば、付き合えとは言われたが何をしに行くのか聞いていないな」



A「あれそうだっけ??」

A「今日は着物を買いに行くんだ〜」



斎藤「着物...??」



A「ほら、何故か分からないけど隊士達に女だってバレてるし」

A「今の着物だと流石に柄が入りすぎてるからね」

A「前に買ってもらった袴をほとんど着なくなっちゃうのは申し訳ないけど...」



斎藤「なるほど」

斎藤「そういうことであれば、俺が行く店に行こう」



A「ほんと!!」

A「ありがとう一くん」



斎藤「今のままでは隊の調和を乱しかねないからな」



A(全く...ほんとに真面目なんだから)

斎藤の真面目さに溜息をつきながら
Aははぐれないように斎藤のすぐ横を歩いた

捌拾弐) 勘違い→←捌拾) あの時の



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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月21日 13時

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