漆拾漆) 風邪 ページ11
斎藤「事態を収集し、今晩にでも改めて伝えさせて頂きたく存じますが」
そう言い終わると同時に、斎藤は伊東へ一礼した
A(おお一くん凄い、間違ったことは言ってない)
Aが感心する横で伊東が再び口を開いた
伊東「なるほど、事情は分かりましてよ」
伊東「そういう事でしたら今晩のお呼ばれ心待ちにしていますわ」
伊東は意味ありげに言い残すと部屋を後にした
A「はぁ...どっか行ったね」
A「一くんありがとう!!」
Aは立ち上がって斎藤の手を握った
緊張した様子で見守っていた他の者たちは緊張が解け、
大きく息をついた
原田「にしてもよ、Aの顔面白すぎるだろ」
沖田「ほんと、人ってあんなに嫌そうな顔できるんだね」
永倉「思わず吹き出しちまうところだったぜ」
A「酷いなぁ、ほんとに嫌いなんだって」
A「目を見て話した日には悲鳴あげて屯所中駆け回るわ」
沖田「まぁ、見逃して貰えたみたいだけど」
沖田「もしかして、一くんの対応が気に入ったのかな」
斎藤「そう願いたいものだが」
土方「幹部が勢揃いしているのに山南さんだけ居ねぇんだぞ」
土方「あの人絡みでなにか起きたってことくらい伊東ならすぐ察しがつくだろうが」
沖田「はぁ、そうだったねぇ」
沖田「あの人面倒臭いなぁ」
近藤「どうする、歳」
決めかねた土方は近藤、沖田、Aと共に
前川邸に居る山南の元に行くことにした
・
・
・
〜前川邸〜
沖田「なんで君まで来たの??」
A「山南さんに確認したいことがあってね」
A「皆にとっても得な話だよきっと」
沖田「ふ〜ん、それならいいけど」
A「それよりもさ、総司」
ピタッ
Aは足を止めた
その様子を見た沖田も足を止める
近藤と土方は話し込みながら先に歩いていってしまった
A「あのさ」
沖田「何?? くだらない事だったら斬っちゃうよ」
A「...総司、風邪でも引いた??」
沖田「引いてないけど、なんで??」
A「あの人が来た時の咳、わざとじゃなくて本当に出た咳だった」
沖田「...」
沖田はAを見る目を鋭くさせた
沖田「むせただけだよ」ニコッ
しかしすぐにいつものような様子に戻る
A「大丈夫ならいいんだけど」
A「最近ご飯の量も少し減ったでしょ」
沖田「そう??」
A(考えすぎか...)
そして、Aは先に歩き始めた沖田を追いかけた
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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月21日 13時