参拾捌) 池田屋事件・伍 ページ6
「総司!!!!!!!!!!」
気配が分かった瞬間、
Aの心臓はうるさく鳴り始める
そして、Aは一目散に沖田のいる部屋へと向かう
永倉「Aちゃん!?」
近藤「A君!?」
驚く永倉と近藤に
「加勢に来た」
とだけ伝え素早く階段を上る
バンッ
A「総司!!」
勢いよく開けた襖の先には
沖田と先程の気配の主であろう男がいた
沖田「!?」
Aの登場に驚いた沖田は一瞬気が緩む
その瞬間
ドカッ
男の右足が沖田のみぞおちへと入る
沖田「ぐはっ」
A「!!」
Aは急いで沖田の元へ走り寄る
沖田はフラフラとしながら立ち上がった
沖田「っ!!!!」
沖田の口からは血が溢れた
口を押えた手元から畳へと血が滴り落ちる
A「お前っ!!!!」
Aは沖田を支えつつ男を睨みつける
A「許さない...」
A「仲間を傷つけたこと、許さない...!!」
Aの瞳が金色に変わる
金髪「貴様、鬼か??」
ふと男が刀をおろしAに聞いた
A「だとしたら何??」
A「...あぁ、なるほどね。あんたも鬼か」
A「まぁそんなのどうでもいいけど」
A「私は今からお前を殺すから!!!!」
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その頃、池田屋に四国屋へ行っていた隊士たちが合流した
土方「源さん達は周りを固めろ」
原田「俺は裏に回る」
井上と原田が場を離れてすぐ
千鶴は人影がこちらへ向かってくるのを見つけた
雪村「土方さん!!」
それは会津藩であった
土方「今頃来やがって」
土方「斎藤、中は任せたぞ」
そう言うと土方は会津藩の元へと足を向けた
斎藤は隊を引き連れ池田屋の中へと入っていった
永倉「よう、遅かったな」
二階へ続く階段の元へ向かった斎藤を出迎えたのは
永倉であった
永倉「残念ながらオイシイところは貰っちまったぜ」
階段へ腰かけながら言う永倉の表情には疲労が見られた
斎藤「今日は譲ってやる」
斎藤は微笑を口角へ浮かべた
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Aと男は依然として睨み合っていた
金髪「殺す??」フッ
金髪「風間家の頭領であるこの俺を」
A「風間千景か」
Aの言葉を聞き、風間は目を見開く
風間「お前、なぜ俺の名を知っている」
A「なぜって、貴方達 鬼の"生みの血筋"だから」
そう言うとAは力を拳に込める
A「お喋りはここまで」
風間に向けて拳を放った
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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月6日 15時