検索窓
今日:26 hit、昨日:52 hit、合計:3,928 hit

陸拾壱) 女隊士 ページ44

そして暫く三人は他愛の無い話をした後、
井上の巡察の時間がやってきたため解散となった



A「井上さん、行ってらっしゃい」

雪村「お気をつけて」



二人の見送りに
「行ってくるよ」
と笑顔で応え、巡察へと出発したのだった









土方「A」



Aが自室へ戻る途中、土方に呼び止められる



A「あれ、土方さんどうしました??」



土方「源さんから話は聞いたか」



A「あぁ、女中の件なら聞きましたよ」



土方「それがな、さっき幹部達も含めて話し合ったんだが...」



A「...??」



土方「お前には戦いの場において加勢して欲しいと考えてる」

土方「それに千鶴を護衛する上でお前が一番必要なんだ」

土方「女中として認識させちまうと情報を共有する時に他の奴らよりも一歩遅れちまうだろ」



A「確かに...」



土方「そこで、お前を女隊士だと公表するっていう話になったんだがどうだ??」

土方「もし、Aが女だってバレるのに不都合があるってんならどうにかして 以前と同様に男として扱うが」



A「いいよ」



土方「一度女と公表しちまえば男として此処にいることは出来なくなるぞ」



A「全然大丈夫だよ 着物の方が動きやすいしね」

A「それに一君みたいに暗めの色の着物なら巡察の時にも女って分かりずらいだろうし」

A「その辺は一君に相談してみるよ」



土方「あぁ、頼む」



Aの返答に土方は、
安堵した様子で薄らと頬に笑みを浮かべた



A「それよりも、伊東さんにはどう説明するの??」



土方「それなら大丈夫だ」

土方「女中として振舞えとは言ったが、伊東さん本人に
はっきりと"女中"と言ったわけじゃねぇからな」



A「確かに燗とかは運んだけど、私は特に怪しまれなかったかも」



土方「とりあえず、あと少ししたら近藤さんの部屋で伊東さんも含めて今後について話す」

土方「お前はその場に茶を持って来たらそのまま座れ」



A「分かりました」



土方はそれだけ伝えると
「頼んだぞ」
と言い残しその場を後にした



A「あーあ、めんどくさいなぁ」

A(あいつがこなれければどうってこと無かったのに)

A(まぁ、また着物で動けるようになるなら良しとするか...)







伊東が新選組へ来たことに加え、
服の替えが無かったことでさらに面倒になってしまったことに
一人静かに肩を落としたAであった

陸拾弐) 西本願寺→←陸拾)言伝



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , 沖田総司 , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月6日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。