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参拾捌) 池田屋事件・肆 ページ5

雪村「伝令!!!!!!!!」



千鶴の声にその場の全員が振り返る



井上「雪村君!?」

原田「何やってんだてめぇは!?」



千鶴の登場に驚いたように声をかける

その様子に千鶴は構うことなく続ける





雪村「本命は池田屋!!!!」









〜池田屋〜

A「見えた!!」



Aは池田屋が目と鼻の先という距離まで来ていた


カキンッ カキンッ


激しく刀がぶつかり合う音が聞こえる



A「もう攻め込んだのか」

A「でもここで逃すよりは他を信じて討ち入るしかないか」



そう言うと池田屋へ向かう足をさらに速めた







藤堂「うわぁあああぁぁぁああ!!」



藤堂の身体が吹き飛ぶ

藤堂を飛ばしたのは赤髪の男である



藤堂「バケモンか」



そう言うと藤堂は倒れた身体を起こし、再び刀を握り直す

しかしその様子を見た男は左手を上げつつ口を開く



赤髪「よせ、私には戦う理由がない」



藤堂「何だと??」



赤髪「君が引くなら無闇に命を奪うつもりはありません」



それを聞いた藤堂は口角を上げながら答えた



藤堂「あいにく俺らには理由があるんだっての」

藤堂「長州の奴らを見逃す訳には行かないんだよ!!」



そう言って斬りかかった藤堂の刀は、
男の手により止められた

そして男は拳を握ると先程とは比べ物にならない程の力で
藤堂の頭へ拳をぶつけた

藤堂は隣の部屋まで吹き飛び
「待ちやがれ...」
そう言うと気を失ってしまった







隣の部屋では沖田と金髪の男が対峙していた


ヒュンッ



沖田は刀を振るうが男の髪を切った程度で
男は場を楽しんでいるようであった



沖田「はぁあああぁぁああ!!」



カキンッ



斬り掛かる沖田の刀を男は鞘で受け止める

そして男はゆっくりと刀を抜いた



金髪「少しは歯ごたえがあるのだろうな」



沖田「油断してると歯ごたえどころか何も噛めない身体になるよ」



何度か刀を交えた後、沖田は突きの姿勢を取る

そして男目掛けて刀を突き出した



スッ



沖田「!?」



しかし沖田の刃は男の脇腹へと挟まれた









〜Aside〜

「着いた...」ハァハァ



一階では永倉と近藤が戦っていた


永倉は左手の甲を斬られている


速く私も加勢しないと...


スゥ ハァァ


深呼吸をして息を整える


ゾワッ


「!?!?」


待って、人間以外がいるの??

あの化け物でもない

私と近い気配

その近くにいるのは....




「総司!!!!!!!!!!!!」

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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月6日 15時

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