伍拾肆) 塩分 ページ36
〜夕刻〜
広間では土方、斎藤、沖田、原田、が食事を摂っていた
千鶴｢お茶置いておきますね｣
土方｢あぁ、すまん｣
原田｢Aは飯食わねぇのか?? 今日はもう巡察もないだろ｣
A｢私は、千鶴を待ってから一緒に食べるよ｣
雪村｢Aちゃん...｣
原田｢それなら今一緒に食えばいいじゃねぇか｣
原田｢な?? 土方さん｣
土方｢...あぁ、今は忙しくねぇし食える時に食っとけ｣
雪村｢ありがとうございます｣
A｢やった〜!! 千鶴、ご飯取りに行こう!!｣
雪村｢うん!!｣
原田｢Aはすっかり元気になったな｣
土方｢今は、あの頃の静かさが恋しいがな｣
沖田｢新八さんと平助に比べたらマシでしょ｣
斎藤｢それは言えている｣
原田｢だな｣ ﾊﾊｯ
A｢ただいま〜｣
雪村｢戻りました｣
そう言うと
Aは原田の隣へ、千鶴はAの隣へと腰を下ろした
A｢いただきます!!｣
雪村｢いただきます｣
・
・
・
・
A｢!?....ｹﾞﾎｯ...ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ｣
雪村｢Aちゃん大丈夫?!｣
A｢こ"れ"....｣
そう言って手に持った小鉢に目を向けた
斎藤｢...辛い｣
雪村｢??｣
原田｢うわっ、こりゃひでぇ｣
Aに続いて斎藤と原田も声を上げる
二人もAと同じ小鉢を持っていた
原田｢これ作ったの総司だろ!!｣
A｢....ｹﾞﾎｯ 喉焼けるかと思った｣
雪村｢??....ﾊﾟｸﾘ｣
雪村｢....!!!!｣
三人の様子に千鶴も小鉢を口にするが、
あまりの塩辛さに涙を浮かべている
沖田｢なぁに皆してその言い方｣
沖田｢とりあえず野菜茹でて醤油に浸すとこまでは僕がやったけど??｣
沖田｢別に不味くないと思うけどなあ｣
沖田は不服そうにお浸しを口に運んだ
斎藤はその様子をじっと見つめた後、おもむろに立ち上がった
原田｢斎藤、どうした??｣
斎藤｢水洗いしてくる｣
斎藤｢塩分の摂りすぎは健康を損ねる｣
そう言うと広間から出ていく
それを見た原田と土方も厨房へと向かって行った
沖田｢...じゃあ、僕もちょっとだけ洗って来ようかな｣
A｢総司もしょっぱかったんじゃん｣
Aの言葉に
｢うるさいなぁ｣
と返すと沖田も広間を後にする
A｢...私達も洗ってこよっか｣
雪村｢....うん｣
そう言うと二人も水洗いすべく厨房へと向かった
ｺﾞｰｰｰｰﾝ
その様子を笑うかのように鐘の音が響き渡った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 17人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪姫華-yukika- | 作成日時：2024年2月6日 15時
