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肆拾玖) 禁門の変・参 ページ27

〜御門〜

ドカン

ドカーーーーン



長州藩と会津藩が衝突していた

迫る長州に対し、会津は大砲を撃ち込んだ



長州「うぉおおおおおぉぉ!!!!」



大砲で払いきれない長州藩士達が会津藩士達の元へ
突っ込んでくる



ドスッ



先頭の藩士を突いたのは原田であった



原田「お前ら!! 御所へ討ち入るつもりなら、まず俺を倒してから行くんだな!!」

原田「死にたいやつからかかって来いよ!!!!」



長州藩士「もはやここまでか...引け!!」



会津藩士「逃がすな!! 追え!!」



引き上げていく長州を会津は追討しようと追いかけた



ドンッ



銃声が響き渡った

銃を撃った男は、長い癖毛を一つにまとめている
風間らと同様に異質さが際立っていた



長髪「なんだ?? 銃声一発で腰が抜けたか??」

長髪「光栄に思うんだな、てめぇらとはこの俺様が遊んでやるぜ」



原田「遊んでくれるのは結構だが、お前だけ飛び道具を使うのは卑怯だな」



そう言いながら、原田は藩士達の前へと出てくると槍を構えた









〜土方隊〜

土方達は天王山へと向かう橋の上を走っていた



A「千鶴、大丈夫??」

雪村「はい...」



炎天下の中を走り続けていたため、
隊士達にも疲労が見られ始めた



A「っ....!!」

A「待って!!」


突然のAの声に隊士達は足を止めた



土方「急にどうし...」

土方「!!」



土方が振り返ってAの方へ目を向けようとした時、
橋の中央の人影に気がつく



土方「誰だ」



A「当たり」ボソッ



そう言うと、Aは土方の前に立つ



A「なんの用??」



睨みつけるAに風間はニヤリと笑った









〜蛤御門〜

蛤御門では未だ男と斎藤の睨み合いが続いていた



赤髪「池田屋では御迷惑をかけましたな」



男の予想外の発言に斎藤は少し驚いた様子を見せた



赤髪「彼の額の傷は大丈夫でしたか??」

赤髪「加減が出来ずに済まなかったとお伝え下さい」



斎藤「藤堂を倒したのはあんたか」

斎藤「なるほど、それなら合点がいく」

斎藤「大方、薩摩藩の密偵としてあの夜も長州勢の動きを探っていたのだろう」



そう言うと斎藤は刀を抜き男の喉元へ突き付けた

しかし、男は微動だにせずただ斎藤を見つめていた



斎藤「あんたは新選組に仇をなした」

斎藤「俺から見れば、藤堂の仇ということになる」










互いに一歩も引かぬ状況に周囲の藩士達は固唾を飲んだ

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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月6日 15時

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