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肆拾漆) 友達 ページ23

千姫「ですが、新選組の味方にはなれません」



千姫の瞳は、まっすぐとAを捉えていた



千姫「あの者達の行っていることは決して許されないことです」



A「あの化け物のことですか??」



千姫「はい、あれは羅刹といって肉体を強制的に鬼の体質へと近づけるものです」

千姫「しかし、その力の代償に"寿命"があります」

千姫「あれは人間の手に余るもの、決して世に出回ってはいけない物なのです」



A「寿命を代償に...」

A「それはこの世に生を受けた者として、愚かなことですね」



千姫「はい...そこまでして勝敗を決しようとする人間は非常に愚かだと思います」

千姫「しかし、だからといって人間を傷つけることは好みません」

千姫「ですから、新選組の味方にも敵にもなりません」



A「そうですね、それが一番正しいのかもしれません」

A「ありがとう。貴方と話せてよかった」



千姫「ご希望に添えずに申し訳ありません」



微笑むAに対して千姫は深々と頭を下げる

君菊もまた、千姫に続いて頭を下げた



A「...もう一つお願いがあります」



千姫「なんでしょうか??」



A「私と友達になって欲しいな」



先程と打って変わり、Aは子供のような笑顔で言う



千姫「友達だなんて....私には到底...!!」



A「歳も近いし仲間なんでしょ??」

A「それに、こんなに堅苦しい言葉はもう嫌!!」

A「ね??お願い!!...........貴方達の主からの命令よ!!」



千姫「そう言われてしまいますと、こちらも従うしかありません」



千姫は困ったように言った



A「じゃあ、お千って呼んでもいい??」



千姫「はい」

千姫「では、Aさん」



A「さん付けなんてよそよそしいでしょ!!ちゃんでいいよ」



千姫「では、Aちゃん」



A「敬語も禁止!! タメ口ね!! 絶対!!」



Aの強情っぷりに困った様子を見せながらも
千姫は嬉しそうに笑った











A「私はもう行かなくちゃ」

A「みんなを待たせちゃってるから」



千姫「そう....気をつけてね!!」



A「ありがとう」

A「私、出会う人に恵まれてる」

A「ありがとうお千、君菊」



Aの言葉に二人は柔らかな笑みを浮かべた


その様子にAも喜びを頬に浮かべる

そして、二人に対して
「じゃあ」
と挨拶をするとAは先を急いだ

肆拾捌) 合流→←肆拾陸) 味方



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作者名:雪姫華-yukika- | 作成日時:2024年2月6日 15時

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