257話 小さな恋9 ページ7
女優、華の恋のお相手が週刊誌によってスクープされた。
相手は雅紀……。
何故、このような記事が出てしまったのか？
真相はこうだ。
あの日、華が仕事に向かったすぐ後だ。
店内にいた客が店を出て、階段から落ちそうになった華を助けた話をしながら歩いていた。
「あの男の人素敵〜」
「まさに王子様って感じ。背も高くて超かっこよかった」
「もしかして噂の恋人だったりして〜」
客の会話を聞いていたのはたまたま近くにいた週刊誌の記者。
「すいません、その話詳しく聞かせてもらえないかな？」
名刺を渡し記者は話を聞いていく。
「その助けた男の人ってカフェの人？」
「ん〜？私たちも初めて行ったカフェだからはっきりとは言えないんですぅ」
「でも店の奥に入って行ったから多分そうだと思います」
司は、カフェの出入りは裏口からしていた。
記者はカフェの人間の事を調べる。
するとつい最近、話題のあった写真集の中心的モデルをやっていた雅紀の存在を知る。
しかも雅紀の撮影と華の映画の撮影が丁度同じ時期でしかも同じ建物を使用していたことも。
この事から華の恋人は雅紀ではないかと記事に書かれたのである。
翔がお使いに出かけた先でその雑誌を見つけた。
飛んで帰る。
店はちょうど客足が止まり誰もいない状態。
翔はcloseの札をかけて門を閉める。
店を早仕舞いをした。
「翔さん……お使いのレモンは？店閉めたの？」
「それどころじゃない。これを見ろって」
買って来た週刊誌。
和也が手に取ると声を出して読み上げた。
「出会いは撮影所？隠れた恋の物語り？女優と元モデルの恋」
ちらり雅紀の顔を見る。
「おたく……華さんと付き合っていたっけ？」
「へ？ええええええええええええ？？」
これだけではすまなかった。
翌週に発売された週刊誌には……
『泥沼の三角関係？女優と元モデル、カフェオーナーの大人なる恋』
「俺も仲間入り？？」
「来週号はJも仲間入りするんじゃないの？」
「いやいや、イラストレーターかミュージシャンかもしれないぞ」
「もう！みんなそんなのんきな話をしてないでよ！」
客がいない店内。
外には記者やカメラマン、TVのレポーターやらで店の前に張り付いている。
客が店まで入ってこられない状態なのである。
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むつき(プロフ) - だんぼさん» おひさしぶりです！今回のお話は重くてなかなか文章が出てきませんでした。そんな優しい言葉を言われたら泣いちゃいます。ありがとうです。これからもがんばります。 (2014年4月12日 23時) (
レス) id: 4345b608cc (このIDを非表示/違反報告)
だんぼ(プロフ) - むつきさん、お久しぶりです。潤くんのお話…切なかった…白石さんの記憶を思うと… そしてそれを感じてしまう雅紀と支えるにの…5人の絆と優しさに 感動しました！ むつきさんのお話って本当に温かくて、後からじんわり効いてくる…そんな感じですね… (2014年4月12日 13時) (レス) id: 5df5e1bd71 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - みのりさん» はじめまして。読んで頂き嬉しいです。ほっこりが伝えて行けるようにこれからも精進致します。 (2014年4月9日 23時) (レス) id: 4345b608cc (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - ケイさん» すべてを受け止める優しさは強さでもありますよね。彼にはそんな力があると思います。コメントありがとうございます。 (2014年4月9日 23時) (レス) id: 4345b608cc (このIDを非表示/違反報告)
みのり - 初めてコメします。このお話し大好きです。5人のホッコリ感もとっても素敵です。ずっと続けて下さい。 (2014年4月9日 10時) (レス) id: 5959279da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むつき
| 作成日時：2014年3月8日 19時
