252話 小さな恋4 ページ2
「司君、今度会う時はカフェではどう？」
「カフェ？」
「そうお二人のカフェ。司君もお仕事で来ているんでしょう？」
頭の回転が速い和也は華が何を言いたいのか理解したようだ。
「ここではもう会われないんですか？」
「こちらでの撮影がもう終わりなの」
「そういう事ですか」
雅紀はじーぃっと司を見つめていた。
やっと気が付いたのか小さく頷く。
「もしかして……佐藤君と華さんは恋人同士？」
挙動不審な動きになる司に対して華は嬉しそうに頷いた。
「うちでよければどうぞいらしてください」
「ですって司君」
「は、華ちゃんがよければ……」
という訳で現在に至る。
あれから華がカフェに訪れると5分も経たないうちに司が配達にやってくる。
司の店からカフェまで車で10分はかかるのだが。
二階は二人の逢瀬の場となっている。
一階のカウンターでは大きな口をあけながらランチを食するマネージャー青木。
カランとドアベルが鳴る。
「お腹すいた〜ランチを一つお願い」
森坂がカウンター席に向かう。
青木と一つ椅子を空けて座った。
「あら？青っちじゃないの」
「ん？森ちゃん、こんなとこで会うなんてな」
「お知り合いですか？」
水を運んできた翔に二人は頷く。
「大学の同級生よ」
「同じ業界にいる同志でもあるよな」
「おたくは俳優、うちはモデルだけどね〜」
ニコニコ笑っていた森坂。
「ねぇ青っち。そのままで聞いてよ」
「ん？」
外に記者がいる。
青木は森坂との会話をしながらチラリ店の外に目線を向けた。
門の辺りに見える人影。
「目をつけられているの？」
「あちゃ〜」
「大丈夫。窓際のテーブルから移動してもらったよ」
すぐに雅紀は華達たちを外から見えない場所へ移動させた。
「どこから情報がもれたのか……」
「情報がもれたという訳ではないかも。情報が欲しいからじゃないのかな？」
雅紀は冷静に状況をみているようだ。
「来月公開される映画があるって言っていたよね？今話題の女優さんのゴシップが欲しいんだと思うなぁ」
雅紀が外に視線を向けると和也と智が帰って来た所で……。
智が記者の男を無言で睨み付けている。
和也は携帯を手にしている。
慌てた様子で逃げていく記者。
怒りモードで店内に入ってきた和也たち。
「門の辺りに変なのがいました。通報しようとしたら逃げられた！」
ナイスお二人。
思わず拍手をする。
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むつき(プロフ) - だんぼさん» おひさしぶりです！今回のお話は重くてなかなか文章が出てきませんでした。そんな優しい言葉を言われたら泣いちゃいます。ありがとうです。これからもがんばります。 (2014年4月12日 23時) (
レス) id: 4345b608cc (このIDを非表示/違反報告)
だんぼ(プロフ) - むつきさん、お久しぶりです。潤くんのお話…切なかった…白石さんの記憶を思うと… そしてそれを感じてしまう雅紀と支えるにの…5人の絆と優しさに 感動しました！ むつきさんのお話って本当に温かくて、後からじんわり効いてくる…そんな感じですね… (2014年4月12日 13時) (レス) id: 5df5e1bd71 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - みのりさん» はじめまして。読んで頂き嬉しいです。ほっこりが伝えて行けるようにこれからも精進致します。 (2014年4月9日 23時) (レス) id: 4345b608cc (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - ケイさん» すべてを受け止める優しさは強さでもありますよね。彼にはそんな力があると思います。コメントありがとうございます。 (2014年4月9日 23時) (レス) id: 4345b608cc (このIDを非表示/違反報告)
みのり - 初めてコメします。このお話し大好きです。5人のホッコリ感もとっても素敵です。ずっと続けて下さい。 (2014年4月9日 10時) (レス) id: 5959279da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むつき
| 作成日時：2014年3月8日 19時
