43．輝き ページ13
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ふらついた足取りで進もうとする拓也さんの手を掴む。
振り向いた拓也さんの表情はとても驚いていた。
「あ……ごめんなさいっ…」
「……いいよ。俺は平気なんで…」
嘘つき、平気なわけないのに。
「…まだセッションが終わるまで時間があります。
拓也さんはギリギリまでしゃべらずに安静にしててください。」
「でも…」
「静かに！……呼吸、かなり苦しいでしょう…？」
言葉を遮られた拓也さんはポカンとしていたが、そのまま頷いた。
「…あのね、拓也さん。私、あなたのそのまっすぐで真面目で、一所懸命なところ大好きです。
今も昔も…そして、これからも変わらない目をしているあなたが…」
私は知っている。この人の想いを。
音楽に対して、仲間に対して、ファンに対して……そして自分に対して。
それは過去も未来もずっと変わらずに持ち続けているもの。
―――私もそれを、大切にしたい。
「だからこそ、無理しないでほしい。
あなたの歌を……みんなが待っているから。」
掴んだ手をぎゅっと握る。
すると、拓也さんが反対の手で握り返した。
「約束する……必ず、届けるから。」
笑顔でそういった拓也さんは、ステージへと走った。
彼がステージに登場すると、大きな歓声が上がる。
手のひらに残る暖かさを抱きしめながら、彼の横顔を見つめた。
ギターを手に歌う彼の姿は、誰よりも輝いていた。
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ゆき(プロフ) - pさんありがとうございます！時間が少し取れるようになってきたので、またゆるゆると更新していきます！ (2021年1月26日 20時) (
レス) id: 71c19dbaab (このIDを非表示/違反報告)
p(プロフ) - 更新ありがとうございます！ 続きがとても楽しみです(≧∀≦) (2021年1月24日 12時) (レス) id: 7148025d73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2020年9月7日 2時
