妹の特権【棗巳波】〜リクエスト募集中〜

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体調あんま良くない時に謎に怖い動画とか見ちゃう気持ちわかる人いない？

そんでもって体調あんま良くないが故にめちゃくちゃ感受性豊かになって恐怖倍増して寝れなくなるのわかる人いない？？


そう、私はそのタイプの人間だ。





『(己が馬鹿すぎる…)』





すごくしょうもないのはわかっている。けれど、大真面目に眠れない。

普段なら心霊も暗闇も怖くないはずなんだ…こういう時に限って見たくなるのにこういう時が1番弱い。私もしかしてドM…？





＿＿＿＿＿ｶﾞﾀｯ





『わぁ！？！』





……と、突如鳴り響いた物音に大声を出して後悔した。

絶対巳波に聞こえた、絶対今の声巳波の部屋まで届いた…！





＿＿巳「A？入りますよ。」





あああああどうしよう、大人しく(アホすぎる)真実を話してしまえば絶対呆れられて3日くらい拗ねられる。この時期それだけは避けたいけど、でも、私そんな演技上手くないし巳波を上手く騙すなんてそんなことできたことな……、





巳「……A、寒いですか？震えてますけど、」





違うんですお兄さん。





巳「あと、さっきの悲鳴はどうしました？怖い夢でも見ましたか？」





違うんです……





巳「怒りも笑いもしませんから、話して。気分が悪いときに変な夢を見てしまうのは科学的にもよくあることだと立証されているんですから。」





違……、









『…怖い夢見た。』









いや、ごめんなさい。あまりにも巳波が必死に甘やかしてくるもんだから甘えたくなってしまいました。

だめだよね、やっぱり体調悪い時の巳波ほど中毒性あるものない。いつもの5倍くらい甘々になる。





巳「寝付くまで傍にいます。」

『……起きるまでいて。』

巳「そう言うと思いました。」





いいな、なんかこれ、悪くない。ていうかむしろめっちゃいい。巳波が甘やかしてくれる。とてもいい。





巳「明かりは付けますか？」

『うん、』





ベッドの端に寄ると、流れるように巳波が隣に入ってくる。

サイドランプのぼんやりとした明かりに巳波の顔が照らされて、傍にいる安心感が大きくなった。





巳「……眠れそう？」

『んー…、』







寝 れ る か 。







こんなUR巳波、寝過ごすには勿体無さすぎる。


だから眠いフリをして、眠たそうな声を出して、

巳波が寝るまで、私は必死に眠たい演技をした。

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