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可愛すぎる ページ9

七瀬陸







一般的には深夜と言える時間帯に、オレは目を覚ました。

体にかけられたふわふわの毛布が丁度いい、ほんのちょっとの低気温な夜。肌寒いけど、この時期のこの時間帯はなんだか憎めない趣深さがあって昔から好きだった。





七「……あれ、」





ふと、向かいの部屋のドアからほんの少し光が漏れていることに気づく。

今ここにいるのは、オレ以外ならあと一人だけ。





七「(…寝てる?)」





その人物は、机上の電気のみをつけて、散らばった書類の上に突っ伏していた。

そっと部屋に入って顔を除くと、案の定。





七「…A、風邪引いちゃうよ。」





そんな声掛け程度では微動だにしないほど熟睡しているようだった。

彼女の右手にペンが握られたままであるのを見るに、睡魔と戦った末敗れてしまった痕跡が伺える。





七「(…冷た、)」





ちょっと肩をつついたつもりだったが、思いのほか指先に触れた体温が低くて驚いてしまった。





七「A、A。」

『……ぅ、?』

七「起きて、今3時だよ。もう寝ようよ。」

『んん〜……』





本格的に肩を揺すって声をかければ、すぐに意識を持ったものの目はなかなか開かず、とりあえずと言った様子で声だけ力なく出していた。

寝起き悪いんだ。普段はしっかり者の彼女の弱点を見つけた気分でなんとなく心が満たされる。


そんなことを考えていたら、むくっと起き上がらせた反動に耐えきれなかった彼女の頭が、自分の方に傾いてぽすりと委ねられる。





七「わっ…」

『ん…、?』





ようやく半開きになった瞳と至近距離で目が合い、それでも彼女は依然として状況が理解できていないのか、ぼーっとオレを見つめてくるだけで。





七「……、」









_____かわいい、なぁ。









なんとか口に出すのを耐えた言葉が、心の中で木霊する。


きっとこの後理解したら、真顔のまま歯切れ悪く言い訳を述べて、茶色い髪から除く耳は今より少し血色を持っているんだろうと勝手に想像をして。

照れ隠しをするように「ほら3時、ちゃんと見て」と彼女の目の前に自身の携帯を突きつけた。

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天ヶ瀬(プロフ) - 更新お疲れ様です‼️この小説ほんとに大好きですみんな解像度高くて解釈一致すぎます大好きです、、、😭😭更新きた瞬間飛び跳ねましたこれからも応援してます頑張ってください‼️‼️ (1月9日 21時) (レス) @page17 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
名無し47300号(プロフ) - 更新ありがとうございます😭 (10月30日 12時) (レス) id: bb80c8ded9 (このIDを非表示/違反報告)
なつめみく - ふははははははは!!!今までの元カレが塵のようだ!!!!!三月結婚しようか。あ、りっくん目があったね?逃がしませんよフフフフフこんな素晴らしい話を読んでりっくんに浮気とかしないわけないじゃないですかミツカン (9月27日 12時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - くっっっっっっ......好きです......ありがとうございます...応援してます!!!!!! (8月29日 0時) (レス) @page10 id: 8319d77ff3 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 初めまして!妹の特権シリーズ読んでからファンです!このお話も好きです(*´ω`*) (8月14日 3時) (レス) @page8 id: d3cdc3cfb4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天野いろは | 作成日時:2023年8月5日 10時

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