いくらなんでも【七瀬陸】

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それから天くんが教えてくれたことをひたすらメモして、20分ほど経った。





『…ありがとう。これで大丈夫だと思う。』

九〈ううん、こちらこそありがとう。〉

『え？』

九〈陸のこと考えてくれて。〉

『………』





本当に、大事なんだなって。





九〈陸は無防備だけど、君なら大丈夫でしょう。元々ボクはその辺心配してないし。〉

『…天くんってなんだかんだ私のこと信頼してるよね。』

九〈信頼してなかったら今君無職だよ。〉

『無職にさせる気なの。』

九〈当然。〉









＿＿＿＿＿それに陸は、「いい人」を見つけるのが得意だから。









九〈陸が好きになった子なら、疑わない。〉

『…ブラコン。』

九〈その通り。〉





……いいなぁ。





『私もお兄さん欲しかったなー。』

九〈二階堂大和とかでいいんじゃない。〉

『人選が雑。』





意地でも彼本人はなってくれないらしい。ここまで潔く拒否る理由をいっそ教えて欲しいんだけれども。





『…あ、ごめんね、もう寝る？』

九〈そうだね、そろそろ。君は？〉

『課題終わらせる。』

九〈そう。あんまり夜更かししちゃダメだよ。〉

『わかってるよ、お兄ちゃん。』









『ごめんなさい調子に乗りました切らないで。』

九〈君の兄にだけはなりたくない。〉

『そんなに嫌！？』





＿＿＿＿＿ブチッ





……泣いていいですか？









『はぁ…七瀬くん、起きて。』

七「んー…」


『まってまってくっつかないで、七瀬くん？私のことわかる？』

七「て、んに…？」

『違うんだよなぁ。』





お兄さん、やっぱり私には荷が重いです。


































(……嫌に決まってるでしょ、お兄さんなんて。)

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