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無意識に距離をとろうとしていたのだろうか、天くんはぐっと顔を近づけてきた。





九「嘘だと思う?」

『……、』





…いや、そんな嘘つかないことくらい知ってる。

っていうことは、きっと彼もわかるだろう。頭が良すぎるというのも辛いものだ。





九「君がボクだけ名前呼びなの、実は結構嬉しかったんだよ。」

『あ、あれは』

九「しょうもない理由で呼ばれたとしてもね。
好きな子相手だったらどんな人間も単純になる。陸を見てればわかるでしょ。」





七瀬くんと天くんじゃ、単純のベクトルが違う気がするんだけど。





『…逆に、嫌われてるのかと思ってた。』

九「どうして?」

『どうしてもなにも…』





誰よりも辛辣だったじゃないか、自分の胸に聞いてくれ。

という目線を送れば、納得したようにあぁ、と呟く。





九「緊張しちゃって。」

『無理があるよ天くん、絶対1部本気だったでしょ。』

九「バレたか。
最初はね、小鳥遊さん以外にマネージャーを任せられる人なんて居ないと思ってたから。」





……要するに、七瀬くんが心配だったと。





あれ、私今告白されたよね??私にだよね?七瀬くんじゃないよね??

どんな時もブラコンフルスロットルすぎてわからなくなる。ある意味さすがだよ天くん。





九「…別に、言いたかっただけだし、返事も何も期待してないよ。
ボクの気まぐれだから、気にしないで。」





珍しく優しくなったかと思えば。

なんだ、それ。そんなこと、





『、できないよ。』

九「……そうだね、君はそうしないね。」

『わかってるならほんとにタチが悪い。』

九「ごめん、ちょっと嬉しくて。」









その言葉がいつか七瀬くんに言われたセリフと似ている、なんて、こんな時まで何を考えてるんだか。

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天ヶ瀬(プロフ) - 更新お疲れ様です‼️この小説ほんとに大好きですみんな解像度高くて解釈一致すぎます大好きです、、、😭😭更新きた瞬間飛び跳ねましたこれからも応援してます頑張ってください‼️‼️ (1月9日 21時) (レス) @page17 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
名無し47300号(プロフ) - 更新ありがとうございます😭 (10月30日 12時) (レス) id: bb80c8ded9 (このIDを非表示/違反報告)
なつめみく - ふははははははは!!!今までの元カレが塵のようだ!!!!!三月結婚しようか。あ、りっくん目があったね?逃がしませんよフフフフフこんな素晴らしい話を読んでりっくんに浮気とかしないわけないじゃないですかミツカン (9月27日 12時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - くっっっっっっ......好きです......ありがとうございます...応援してます!!!!!! (8月29日 0時) (レス) @page10 id: 8319d77ff3 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 初めまして!妹の特権シリーズ読んでからファンです!このお話も好きです(*´ω`*) (8月14日 3時) (レス) @page8 id: d3cdc3cfb4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天野いろは | 作成日時:2023年8月5日 10時

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