いくらなんでも【七瀬陸】

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今の聞いた！？と七瀬くんが不満そうに言えば、アイナナのみんながうんうんと頷く。

粗方予想はついたけど、そんなに気になるもんかね。





二「たしかに、あのRe:valeさんすら頑なに苗字呼びなAが九条だけ名前呼びなのはちょーっと頂けないな。」





味方だと思っていた二階堂さんからの叱責。





百「ていうか陸、なんで一織と三月は指さなかったの？」

「2人は兄弟で、わかりにくいから最初から名前呼びなんです！」

千「ボクらも業界じゃ本名出してないし、極力モモユキ呼びが有難いって言おうとしたけど…
思えばAちゃん、苗字で呼んでくるのはプライベートの時だけだったか。抜かりないね。」

『………』





癖なんだよなぁ、直そうと思って直せるものじゃないし、実際一織くんと三月さんもかなり慣れるのに時間がかかった。

天くんに関しては……、





七「じゃあ天にぃは？なんで天にぃは名前なの？」

『………』


九「……A？」





無言で近づくと、天くんは怪訝そうに私を呼ぶ。









『………怒らない？』

九「ボクが怒るような理由なの。」

『いや、くだらなすぎて恐らくあなたが笑い者になる可能性が』

九「すんごい聞きたくないかも。」


六「話せるなら話してください、A。コミュニケーションしなければあらぬ誤解を生みますよ？」

七「天にぃは無理でもオレは聞きたい！」





打ち明け話の開催者たちの無茶ぶりに、助けを求めるように天くんを見たけど彼は諦め気味に頷いた。話せってことだろう。





『……誰かが笑ったら、その瞬間帰るからね。』





嬉しそうに頷いた七瀬くん。約束だよ？

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