・ ページ27
二階堂大和
二「布団敷けたぞ〜…って、」
リビングに出ると、妹ちゃんとナギがソファで雑魚寝していた。
いや小学生かて。あんたら同じ19歳でしょうが。
二「2人とも、風邪引くからベッドで寝なさい。」
『…ぅ、?』
意外にすぐ意識を取り戻した妹ちゃんは、少し伸びをしてその場に蹲る。
『んー…っ』
二「ちょいちょいちょい、ここで寝なさんな。部屋に布団敷いたから。」
『ぁう…、』
……なんと言うかまあ、とてつもなく無防備というか。
この子今までこんなんで大丈夫だったの?フランスに住んでたって話だったよね、地下鉄とかヤバくない??
肩を軽く叩くと、辞めろというように片手で払い退けられる。一応抵抗する気はあるようで謎に安心した。
巳「二階堂さん、お部屋ありがとうございます。」
二「あ、棗ちゃん?気にすんなって。それよりこの子どうにかならない?」
巳「あぁ……すみません、Aは一定の範囲内に私がいるとどこでも眠れてしまうので…」
二「何その特殊システム。」
ソファに近づいた棗ちゃんは、そのまま軽々と彼女を持ち上げて立ち上がる。
妹ちゃんは一瞬薄く目を開けたが、棗ちゃんの顔を確認した瞬間、安心したようにまた脱力した。
二「…………」
なんだ、見境なく無防備だと思ってたけど。
ちゃんと区別つけられてんのか。
かく言うオレは、そんな親心のようなものを芽生えさせていた。
巳「?どうしましたか。」
二「んや、お兄ちゃんだな〜って。」
巳「…からかわないでください。」
眉を顰めつつも妹ちゃんを起こさないように小声で話してるの、言及したら怒られるだろうな。
636人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつめみく - わあああ凄いです!ミナミチャァン大好きなんで助かります、!!にしても文かくの上手すぎてめちゃめちゃ読みいってた、!! (9月30日 22時) (レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます できればですがユキくんの妹の特権を書いて欲しいです お体に気をつけてくださいね (8月3日 1時) (レス) @page46 id: 8a945fb4c9 (このIDを非表示/違反報告)
koguma62(プロフ) - 完結おめでとうございます!巳波の続編読みたいです!最近熱中症で倒れる方多いので天野さんも体調に気を付けてくださいね(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (8月3日 0時) (レス) @page47 id: eb36b314f5 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎日にやけながら読んでました。作者の部屋を見たのですが、陸くんの小説が見たすぎます...天野さんの物語の雰囲気というか語彙とかお話の進め方がすごく好みなので..とっっても書いて欲しいです...これからも応援してます!! (8月2日 19時) (レス) @page46 id: 8319d77ff3 (このIDを非表示/違反報告)
富田菫(プロフ) - 今回の話も最高でした!続編ぜひ見たいです(*^^*) (8月2日 8時) (レス) id: cd0b8d30c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:天野いろは | 作成日時:2023年6月21日 13時