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頼みの綱だった巳波にさえ見捨てられた私は、独りシクシク泣きながら置いてけぼりにされ……
_____るわけでもなく。
百「いくよ、ほらたこ焼き!」
『ぎゃああぁ生たこ焼き可愛いすぎるっ!』
千「ボクの小顔ポーズも見て。」
『ありがとうございます助かる命があります〜!!』
見ての通り、一瞬で打ち解けてしまったのである。我ながら自分のコミュ力が怖い。
それ以前に、この2人がとても気さくで話しやすい方だったっていうのもあるけど。
百「Aちゃんもなんか見せてよ、とびきり可愛いやつ!」
『じゃあ私は悠くんのにしようかなぁ。』
千「せっかくなら巳波くんのやればいいのに。」
『巳波のはモノマネにしたら地味なので…』
亥「めっちゃ馴染んでるじゃん…」
狗「なんでミナの妹なのにあんなに警戒心が無いんだ…?」
虎「あいつはインコか何かなのか。」
巳「ここまで好き勝手言われておきながら私自身も否定できないのが腹立たしいくらいですよ。」
なんか向こうでボロクソ言われてるけど無視した。
千「あ、やっぱりその服巳波くんの?なんか見覚えあったんだよね。」
『借りてるんですけど…そろそろ部屋着は自分の買ってくれって言われました。』
百「!Aちゃん、怪獣パジャマ着ない?余ってるんだよね、ほらこれ!」
『ウワァ可愛い〜!これ貰っていいんですか!?』
百「勿論!そうすれば給料日までは巳波の借りなくて済むでしょ?」
千「ボクら今日車だから、一緒に取りに行こうか?そのまま送ってあげるよ。」
『え!?いや、さすがにそこまでは悪ぅ"ぁ!?』
少々乱暴に首根っこを掴まれて、変な声が出る。
巳「A、今の会話をよく覚えておきなさい。こんなふうにして本当にあなたを持ち帰る人だっているんですから。」
『?Re:valeさんはそんな人じゃないでしょ?』
巳「私たちはそこそこの付き合いでそれは知っていますが、あなたは人を信じるのが早すぎる。
ほらもう帰りますよ。いつまでお2人を引き止めるつもりですか。」
『み、巳波が最初に私のこと見捨てたんじゃんか…!』
私の訴えはまるで届かず、ぐいぐいと腕を引っ張られてその場から離される。
後ろを振り向いて会釈だけすると、2人は優しい顔で手を振ってくれた。
(巳波くんも可愛いところあるんだね。)
(まああの子見てるとなんとなくわかるなぁ…)
またどこかで、会えるといいな。
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なつめみく - わあああ凄いです!ミナミチャァン大好きなんで助かります、!!にしても文かくの上手すぎてめちゃめちゃ読みいってた、!! (9月30日 22時) (レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます できればですがユキくんの妹の特権を書いて欲しいです お体に気をつけてくださいね (8月3日 1時) (レス) @page46 id: 8a945fb4c9 (このIDを非表示/違反報告)
koguma62(プロフ) - 完結おめでとうございます!巳波の続編読みたいです!最近熱中症で倒れる方多いので天野さんも体調に気を付けてくださいね(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (8月3日 0時) (レス) @page47 id: eb36b314f5 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎日にやけながら読んでました。作者の部屋を見たのですが、陸くんの小説が見たすぎます...天野さんの物語の雰囲気というか語彙とかお話の進め方がすごく好みなので..とっっても書いて欲しいです...これからも応援してます!! (8月2日 19時) (レス) @page46 id: 8319d77ff3 (このIDを非表示/違反報告)
富田菫(プロフ) - 今回の話も最高でした!続編ぜひ見たいです(*^^*) (8月2日 8時) (レス) id: cd0b8d30c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天野いろは | 作成日時:2023年6月21日 13時