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これほどまでに、兄の帰還を切に求めたことはないだろう。
百「巳波の妹なの?確かに雰囲気似てる〜!」
千「性格は真逆っぽいね。ほら見てモモ、餌取られたモルモットみたいに動かない。」
『……、〜〜〜っ』
両サイドをオーラがありまくる2人に挟まれて、呼吸もままならない私。
きっとそれに気づいていて至近距離で顔を覗き込んでくる25歳(アイドル)と動けない私の頬を人差し指でつついてくる26歳(アイドル)。
ねぇそこの3人、さっきお酒運ばれてきた時の臨戦態勢どこ行ったの???なんであなたたちそんなに薄情なの?今の私見てよ、今こそ助けて欲しいのに。
虎「オレらと態度違いすぎだろ。」
狗「やっぱRe:valeだからなぁ…」
亥「なんかオレらだけ下に見られてるみたいで嫌。」
ねぇ拗ね方ガキなんだが。
巳「…あら、Re:valeさん?どうしてここに…」
『み、ッ……!』
例えるならば雪山のコンビニ。巡り会うのをどれだけ待ったことか。
謎のホームシック感覚に陥っていた私は、所構わず巳波に抱きついてしまった。
千「あ、逃げられちゃった。」
百「巳波の妹超かわいい!お兄ちゃんのこと大好きなんだね〜!」
そう思っておいてもらおう。現に今一番信頼できるのは巳波しかいない。
私は巳波のお腹に腕を回したまま、背中に回り込んで2人から身を隠した。
巳「…御二方、うちの妹に何したんです?」
百「顔怖!?!?何もしてないよ、ほんとにちょっと揶揄っただけ!」
千「巳波くんもそういう顔するんだね、嫉妬する彼氏役やってる時よりずっといい表情してる。」
この期に及んで巳波を煽ろうとする千…さん?のメンタルに感心しつつ、振り向いてきた巳波に私も「なにもされてないのは本当だよ」と目で伝える。
巳「…どうしたんですか、A。あなた普段そんな人見知りしないでしょう。」
『いや…』
虎「A、Re:valeのファンなんだと。」
亥「オレらよりRe:valeのがいいんだって。」
狗「こら2人とも……まあそういうことで、緊張しちまうんだってよ。」
巳「そうですか、偶然出会えて良かったですね。手離してください。」
とんでもない速さで手のひら返されて泣いた。
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なつめみく - わあああ凄いです!ミナミチャァン大好きなんで助かります、!!にしても文かくの上手すぎてめちゃめちゃ読みいってた、!! (9月30日 22時) (レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます できればですがユキくんの妹の特権を書いて欲しいです お体に気をつけてくださいね (8月3日 1時) (レス) @page46 id: 8a945fb4c9 (このIDを非表示/違反報告)
koguma62(プロフ) - 完結おめでとうございます!巳波の続編読みたいです!最近熱中症で倒れる方多いので天野さんも体調に気を付けてくださいね(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (8月3日 0時) (レス) @page47 id: eb36b314f5 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎日にやけながら読んでました。作者の部屋を見たのですが、陸くんの小説が見たすぎます...天野さんの物語の雰囲気というか語彙とかお話の進め方がすごく好みなので..とっっても書いて欲しいです...これからも応援してます!! (8月2日 19時) (レス) @page46 id: 8319d77ff3 (このIDを非表示/違反報告)
富田菫(プロフ) - 今回の話も最高でした!続編ぜひ見たいです(*^^*) (8月2日 8時) (レス) id: cd0b8d30c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天野いろは | 作成日時:2023年6月21日 13時