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その後仕事を終え、家に帰って巳波と所持品の確認をした。
『それ私のじゃなかったっけ。』
巳「オレンジは私のです。サーモンピンクがA。」
『わかりづら〜…』
巳「半袖は全部私のですよね?というかそろそろご自分のを買ってください。」
『巳波の服肌触り良いんだもん…』
巳「泊まりの仕事では貸しませんからね。」
普段は貸してくれるの優しいね。
『てかそうだ、巳波の部屋にデブ猫のクッションない?』
巳「あぁ……あれAのですか?」
『逆になんで自分のだと思ったの。』
巳「共演した女優の方からクランクアップ時にもらったプレゼントかなと…」
言いながら巳波は自分の部屋に入って、クッションを持ってきた。
おかえりデブ猫。この子もちもちで可愛いんだよなぁ。
『モテる男は違うねぇ。』
巳「…そういうAこそ、あなたの私物は私のと違ってふわふわ可愛い系でしょう?どうしていつも間違えるんです。」
『元彼に借りたのそのままにしちゃってたかな〜って…』
巳「……は?」
『巳波、その顔でテレビ出たらファン逃げるよ。』
巳「今はいないんです?」
『フラれちゃった〜。』
軽いノリで答えた直後、ミスったと思った。巳波の機嫌がよろしくない。
『や、あの、向こうが告白してきたから遊びではないと思うよ!私も好きだったから恐らく両思いだったし…』
巳「なるほど、自分から告白してきたくせに一定時過ぎたら勝手にAをフった…と。」
『なんでそんな嫌な言い方するの〜!
その前の彼氏に比べたらあの人なんて全然優しかっ』
_____あ。
巳「……どうやら私たちは、ハンカチや洋服より先に共有すべきことが山ほどあったようですね。」
『さぁデブ猫、久々に添い寝しようか。』
巳「待ちなさい。」
『いっったぁい巳波の馬鹿力!!』
物凄い力で巳波の部屋に引きずられた私はそこから一晩かけて事情聴取を受け、話してるうちにいろいろ思い出して情緒不安定になってボロ泣きして、結局デブ猫を抱きしめながら寝落ちしたらしい。
二度とこんな黒歴史は作りたくないので、しばらく彼氏は作らないようにしようと心に誓った。
_____あれ、そういえばなんでこんな話になったんだっけ……?
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※スキンシップは全然だけど2人揃って何かしらの距離感がバグってたら面白いなという作者の妄想から作られた話でした
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なつめみく - わあああ凄いです!ミナミチャァン大好きなんで助かります、!!にしても文かくの上手すぎてめちゃめちゃ読みいってた、!! (9月30日 22時) (レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます できればですがユキくんの妹の特権を書いて欲しいです お体に気をつけてくださいね (8月3日 1時) (レス) @page46 id: 8a945fb4c9 (このIDを非表示/違反報告)
koguma62(プロフ) - 完結おめでとうございます!巳波の続編読みたいです!最近熱中症で倒れる方多いので天野さんも体調に気を付けてくださいね(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (8月3日 0時) (レス) @page47 id: eb36b314f5 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎日にやけながら読んでました。作者の部屋を見たのですが、陸くんの小説が見たすぎます...天野さんの物語の雰囲気というか語彙とかお話の進め方がすごく好みなので..とっっても書いて欲しいです...これからも応援してます!! (8月2日 19時) (レス) @page46 id: 8319d77ff3 (このIDを非表示/違反報告)
富田菫(プロフ) - 今回の話も最高でした!続編ぜひ見たいです(*^^*) (8月2日 8時) (レス) id: cd0b8d30c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天野いろは | 作成日時:2023年6月21日 13時