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初対面の女子にヒステリックに泣き叫ばれたにも関わらず、それを宥めて保険室に連れて行ってくれて上着を貸してくれて暖かい飲み物まで用意してくれる気遣いの塊のような男の子は見たことあるだろうか。
私は今までなかった。そう、今まで。
『……ありがとう…』
亥「…別に。」
相変わらず言葉は無愛想だが、上着やら飲み物やらでぽかぽかな私には最早この人が楽に負けず劣らずのいい人にしか見えない。
『……あの、さっきの、もう1回…』
亥「…もういい。」
えっ。
もしかして相当怒らせてしまったのだろうか。
まあ無理もない……いくらいい人だとしても、あんなに理不尽にキレ散らかされたら何も言う気が無くなるだろう。
亥「ああもう違う泣くなって！」
『……泣いてない。』
亥「泣きそうなんだよ！」
男の子はそう言って、大きなため息を着いた。
亥「…別に怒ってないし、オレだって難しいことくどくど言われんの嫌だから今無理に聞かなくてもいいってこと！」
なんだこの人、ただのいい人じゃん。
本当の意味で気遣いの塊じゃん。
『…優しい。』
ぽつりと呟くと、「何が？」という顔が返ってくる。
貴方だよという意味を込めてじっと見つめると、彼は何故か眉間に皺を寄せた。
亥「お前単純って言われるだろ。」
『…まあ。』
亥「…そんな簡単に人のこと信じるから、2年前みたいなことになるんじゃん。」
『！』
ゾクッと、体中を寒気が走る。
嘘でしょ、なんでこの人私のこと知ってるの…？
『……グル…？』
亥「は！？違うし！！」
『だって…あなたが知ってるの、おかしい…』
私がApeだってことも、Bieneの専属作曲家だったってことも公表してないのに。
しつこく聞けば、答えてくれると思ったのに。
亥「…そのうち分かる。」
それで、締められてしまった。
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みっきー(プロフ) - わーん更新してくださってありがとうございます！！またたのしみがふえました♡ (1月19日 13時) (
レス) @page34 id: 39298dc62b (このIDを非表示/違反報告)
花松ロン(プロフ) - 初めまして！！初めて読ませていただきました！すごく面白いし、読んでる途中で私まで泣いてしまったりしました笑続きが読みたいです。更新待ってます！ (6月21日 10時) (レス) @page33 id: 3241c90ca3 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - 更新してくださってありがとうございます！！続き楽しみに待っていたのですごくうれしいです´`* (2022年3月5日 1時) (レス) id: cb8c8181fe (このIDを非表示/違反報告)
天馬咲希 - 続き嬉しいです！！これからも更新頑張ってください！ (2021年10月3日 0時) (レス) id: dcd6ff7333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天野いろは
| 作成日時：2020年12月23日 21時
