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もう、彼らを解放しなくちゃ。
いつまでも、守られてばっかじゃいられない。
『……大丈夫。』
八「…っ」
『抵抗、頑張るから…。』
考えただけで、思い出しただけで震えてしまうこの体に、一体何ができるのかはか分からないけど。
それでも、嫌だと拒否する心を教えてくれたのは楽だから。
逞しい白い手を強く握って、楽を見上げる。
『…今まで、守ってくれて、ありがとう。』
できる精一杯の笑顔は、強がりでもあった。そしてきっとそれは楽にも、ほかの2人にもバレているんだろう。
十「っ、Aちゃん…」
九「……、」
どうかわかってほしい。あんまり優しくされてしまうと、また戻りたくなっちゃうから。
八「…ここに残って、どうするつもりだ。」
『……また、ボカロ作曲者のApeとして…名前を売るって感じ…』
八「事務所は、」
『やめない。
……だって、みんないつか…帰ってくるんでしょ、？』
それまでに、事務所の株を上げておかないと。
私一人じゃ小さい変化かも知れないけど、私にしかできないこともあるはずだ。
そんなふうに思わせてくれたのも、楽や、みんなのおかげなんだよ。
『…それまで、待ってるから。』
その時初めて、あなた達に恩返しができるから。
気付かぬうちに楽の腕の中にいたのも、髪をとくように頭を撫でられていたのも、何も驚かなかった。
むしろ余りにも心地良くて、眠ってしまいそうだった。
八「……強くなったな。」
『…まだ、発展途上。』
八「ははっ、そうか。ならもっと強くなれ。」
『うん、』
八「……お前なら、大丈夫だから。」
『…うん。』
うるさい心臓の音や小刻みに伝わる震えは、多分私だけのものではない。
楽をこんなに心配させてしまうことは心苦しいけれど、一応わかってくれたみたいでよかった。
いつの間にか傍に寄ってきた龍や天さんも、優しく頭を撫でて包み込んでくれる。
もう、彼らのことは全然怖くなかった。
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みっきー(プロフ) - わーん更新してくださってありがとうございます！！またたのしみがふえました♡ (1月19日 13時) (
レス) @page34 id: 39298dc62b (このIDを非表示/違反報告)
花松ロン(プロフ) - 初めまして！！初めて読ませていただきました！すごく面白いし、読んでる途中で私まで泣いてしまったりしました笑続きが読みたいです。更新待ってます！ (6月21日 10時) (レス) @page33 id: 3241c90ca3 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - 更新してくださってありがとうございます！！続き楽しみに待っていたのですごくうれしいです´`* (2022年3月5日 1時) (レス) id: cb8c8181fe (このIDを非表示/違反報告)
天馬咲希 - 続き嬉しいです！！これからも更新頑張ってください！ (2021年10月3日 0時) (レス) id: dcd6ff7333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天野いろは
| 作成日時：2020年12月23日 21時
