二十二話だよ、フロー ページ27
貴「…ゲホッ…」
さっきから、咳が止まらない…
貴「何の薬だったんだろう…」
まだ、森は続くようだ…
貴「ここ、どこ」
レ『迷った…な』
貴「うん、どうしようか…ゲホッ」
ガサッ
？「案内、してあげようか？」
貴「いいよ、遠慮しておく」
こいつに、案内されたらどこへ行くか分からん。←
貴「それに、別の仕事があるんじゃない？…ヒロト」
ヒ「…今は、兄さんを連れて行くことだから。」
貴「だから、僕は「今日、円堂君と会うつもりだ」なッ！？」
ヒ「明日、試合をしようってね。」
貴「で、何」
ヒ「だから、明日までが、タイムリミットだよ」
貴「悪いがそっちにつく気はないんで」
ヒ「いつまでもは、そういっては居られないよ」
分かってるよ、そんなこと。
貴「…ゲホッ」
ヒ「薬の効果は出てきてるんだね。…じゃ、またね」
知ってるのか…まあ、知ってるか。あの人のお気に入りだから。
貴「たとえそっち側についたとしても、僕はあの人には屈しない。」
ヒ「クスッ」
シュッ
そういって消えたヒロト。さっきまで居た場所にある紙。
貴「！…そんな…優しさ、要らないよッ…」
グシャッ
僕の握り締めた手には、たった今置いていったと思われる、地図がある。
そこには、几帳面な字で、この森の地図が書いてある。
貴「…バカッ…」
ここからの出方なんて知ってるよ。
…でも、ちょっと、嬉しいなんて思ったことは、秘密だ。
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作者名：雪林檎 | 作成日時：2014年4月26日 22時
