検索窓
今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:53,507 hit

9 内田side ページ9

柴田とリビングに戻るとソファに深く腰を掛けた状態で脚を組みながらAはTVを見ていた



ドイツ語はちょっとずつ分かるようになったけど、TVの内容を完全に理解できる程ではなくて、Aがドイツの番組を普通に見てるのが羨ましく思う時もあった









「淡路先輩、片付け終わりましたよ」

「んー。ありがとう。」









Aの隣に座った柴田がアゴで“行け”と指図してきたのにちょっとだけイラッとしつつも、柴田と話をしていた場所に正座した









「A、勝手に勘違いして酷い言葉をぶつけてごめんなさい!」









思ったより勢いよく頭が下がって額を床に打ち付けたけど、真っ赤になろうとかまわない


許してもらえるならどんな醜態だって晒す



リビングにはTVから聞こえる音しかしない


ゆっくり顔を上げるとAの目線はTVを向いたまま


まさか聞こえてない?


少し焦って次の言葉を探しているとAの口が開いた









「もう良いよ」









もう良い?


それはどう受け取れば良いの?



許すってこと?ただ土下座をやめろってこと?









「悪いとは思ったけど柴田との会話聞いてたの」

「……は?え?」

「柴田と電話が繋がってたの」

「へへっ。内田先輩ごめんなさーい。」









ヘラヘラと笑いながら謝る柴田


全部聞かれてたってこと?









「篤人の気持ちは分かった。……篤人はこれからどうしたい?」

「Aと前みたいに……いや、前以上の関係になりたい」

「…………柴田いわく、私の心は前より狭くなってるらしいの。だから一緒にいても篤人に言われた言葉を私は引き摺り続けると思う」

「構わない。それは俺の責任だからAは何も悪くない。俺が時間をかけて治さなきゃいけない傷だろ」

「………信じて良いの?」

「絶対にこんなこともうしない」









話ながらAの目には涙が貯まってきていて、声も震えていた


許してもらえるなら今抱き締めたい


隣にいる柴田が羨ましく思うほどに側にいたい


溜まっていたものを吐き出すようにAは涙を流しながら話だす









「なんでちゃんと聞いてくれなかったの…聞いてくれていたら、こんなことにならなかったのに…勝手に勘違いして勘違い怒らないでよ!」

「ごめん」

10 内田side→←8 内田side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
116人がお気に入り
設定タグ:香川真司 , 内田篤人 , 吉田麻也   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

最弱スターガール(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2016年7月2日 2時) (レス) id: 798bb226b0 (このIDを非表示/違反報告)
岬宮 和(プロフ) - Atsuto@Hotaruさん» 長いこと更新せずすみません。近いうちに再開します! (2015年10月17日 9時) (レス) id: 9d9d5d7143 (このIDを非表示/違反報告)
Atsuto@Hotaru(プロフ) - 更新お願いします (2015年10月13日 9時) (レス) id: caa8a0f703 (このIDを非表示/違反報告)
岬宮 和(プロフ) - はう!そう言ってもらえるなんて!嬉しい限りです( ;∀;) (2015年8月1日 10時) (レス) id: 9d9d5d7143 (このIDを非表示/違反報告)
芽衣 - 岬宮 和さん» 大丈夫です!ゆっくりくらいがちょうどいいですよ!おかげで次読むときワクワクします! (2015年8月1日 10時) (レス) id: 73eb2f3136 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:岬宮 和 | 作成日時:2015年6月10日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。