誰も知れない心の内

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『着いた』


ブブ


『はーい』




しばらくすると揺れて降りてくる金髪。
まあまあダサい服に大きめのサングラス。
サングラスをかける季節でもないが、
俺はそこに触れたことは一度もない。

それも全部、こいつらしさだからな笑。





｢シゲはよ〜〜｣

｢おはよう…ってなんで助手席なんだよ｣

｢いーじゃんいーじゃん｣

｢お前自覚足んない｣


｢二人きりなのになんで後ろ乗んなきゃいけないのさ！！｣



・・・。




｢あー、いいよわかった。そのかわり寝んなよ｣

｢へへへ。わかってるー〜｣





こいつはこういう扱いを極端に嫌がる。でもさ、今の手越は本当に『スター』なんだぞ？そろそろ普通ではいられないことをわかって欲しい。





｢ねえ、昨日楽しかったね！｣

｢あぁそうだな｣

｢俺あんなに酔っ払ったの久しぶりだった！｣

｢確かに。ベロベロだったよな｣

｢所々記憶ねぇもん｣


｢そりゃあんだけ飲めばな｣


｢あ、その様子だと俺またシゲにちゅーしちゃった〜？｣


｢…もう手越とは飲み行かね｣


｢えー！ねえごめんってー！！｣





キーン！！


朝からよくそんなに声が出るな。









｢♩♪♩♪ 〜｣


子犬みたいにキャンキャン言ってると思ったら急に歌ってたり。the 自由人。にしても相変わらず綺麗な声だな。




今日からコンサート作りが始まる。


こいつの大好きな歌を歌えるステージの。




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