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「渋やんブラストカルトなんか持ってるん?あれと合うかなぁ?どんな感じなんやろ?試してみたい!」
「あぁ、おん。やるよ、使いぃや」
なぁ、ヤスよ。
ほんまに弦ほしかったんか?
ちゃうやろ?
きょとんとしてんのがわざとなんか天然なんかよぉ分からんくてちょっとイライラした。
「さっきの…何なん?あのほら、Aちゃんいう子が、って」
俺がその話を振ったら、弦なんかその辺置いてめっちゃ近くに座ってきて、ふわぁって笑ったあとヤスが話し始めた。
「あぁ。あのなぁ今日な、Aちゃんと会ぉてん」
「え?あ、そぉ…」
メシ食いに行ったとか?
こっからどうしたらええー?とか
そういう相談?
「今日友達と飲み行っとったらさぁ。ほら、こないだ送別会した店。ほんだらなぁ、出たとこ辺りの道端で電話握りしめて泣いとってん」
「…え?」
「んで、ちょっと話聞いとって。仕事の帰る途中やったらしいんやけど。送ったるって言うても近いからいらんって言うしなぁ」
「…うん」
そうやった。あん時もかたくなにタクシー乗るん拒否ってたもんな。最終的には無理やり乗ってくれたけど…。
「で、理由も教えてもらわれへんから、誰か話せる人とかはおんの?って聞いたらな」
「おん」
「渋やんや、って言うから…」
「えっ?」
「渋谷さんには話してます、って言うから…」
「あぁ、そう…」
ヤバい、ちょっとにやけそぉなってくる。
「でもな。Aちゃんが、渋谷さんは迷惑してるかもしれへんとか言うから」
「そんなん…」
「やから、おせっかいやきにきてん。あんな顔見せられたらさぁ、ほっとかれへんやんかぁ。それに渋やんも、Aちゃんのこと気になっとったやろ?」
気づいとったで?って
ヘラヘラ笑っとるヤス。
「さっき、渋やんから話振ってきたから、来たー!思ってん」
「え…」
「今日楽屋でAちゃんに話しかけた時もLINEしようとしたときもこっちめっちゃ気にしとったやん、やからそうかぁと思ってたんやけどな?」
はっず。バレとったんや…
けど、Aちゃん
俺のこと頼りにしてくれとったんや…。
どぉしよ。めっちゃ嬉しい。
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たかはし(プロフ) - 鳥肌たった……夢主ちゃんがちゃんと「生きてる」って分かる。すばるくんももちろんかっこよかったけど、物語の中でちゃんと人が「生きてる」ってことが凄すぎる。久々にいい作品に出会えて良かったです。 (2020年1月1日 3時) (レス) id: b1c8d6ac09 (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - 思わず一気読みしてしまいました。すばるくんのことが好きとか嫌いとか関係なく色んな人に読んでほしいと思うほど素敵な作品だと思います。ありがとうございました。 (2019年8月11日 4時) (レス) id: d59d6ef669 (このIDを非表示/違反報告)
風香 - ドラマ化してほしい (2018年4月3日 23時) (レス) id: 9f70fe6b85 (このIDを非表示/違反報告)
HICARI(・_・ - 定期的にこのすばるくんが恋しくなってしまっていつも路地のところを読み返してます。正直ブルーハーツは詳しくありませんでした、、。でも全然気にならず入り込むことができました!本当に心に残る大好きな作品に出会えて良かったです。ありがとうございました! (2018年3月9日 20時) (レス) id: d0f02abaf8 (このIDを非表示/違反報告)
yasuco - やーばい!めっちゃハマりました!!!!!!!!! (2018年1月26日 20時) (レス) id: f1a8cb4c3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆ き | 作成日時:2016年5月4日 17時