２７ ページ27
何日かぶりにまた、
あの局での仕事。
収録が終わって、
よぉ考えたら最近ブルーハーツ女に遭遇してなかったことを思い出した。
「ま、風当たりにだけ行こか…」
別におらんでもかまへんねん。
そもそもあの場所が好きなだけやし。
まぁ…
おったらおったでええけど。
そういえば最後に歌聞いた時、
あいつ泣いとったけど
大丈夫やったんやろか…
そぉっと扉を閉めて、階段に腰掛けた。
…おらんのか。
そらそやわな。
ここに住んでるわけでもあるまいし。
見上げたらめっちゃ天気ええとこに薄っすい雲が流されとって。
「ブラウン管の向こう側ー…」
思わず口ずさんでまう、青空。
「インディアンをー…」
ええ歌やで。
ええ歌やけどな。
俺も好きやけど。
せやけど。銃でインディアン打ち倒した歌、一人でいっつも歌っとる女ってやっぱ変やん。
「変な女、何しとんのやろ…」
バタン。
「えっ」
「あ…渋谷さん」
「「何でここに？」」
急に後ろの扉が開いて、Aって子が入って来た。
向こうもびっくりしとって、思わずハモってもーた。
「あれや、俺はあれやん。こないだ上の階の階段眺めええって教えてもーたやろ？せやからその下の階もええかなー思て来てみてん」
「あぁ、そうだったんですか！ここも風の通りいいですよね」
いっつもここで変な女が歌いに来んの待っとんねん、とか言われへんしな…。
こないだ、この子の前で外階段初めて知ったフリしてもーたし。
せやけどなんか納得しとるみたいで良かった。
「で、自分は？何で今日この階来たん？」
「ちょっと…人探してて」
「誰も来てへんけど。どんなやつ？男？」
「…多分」
「多分？」
「あ、いえ…いいんです。邪魔してごめんなさい」
「邪魔ちゃうよ、別に」
建物ん中に戻ろうとすんのを、なんでか引き止めてもーた。
万が一ここで上の階に、ブルーハーツ女が来てもーたら……
……どぉしよ。何も考えてへんかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1177人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆき(プロフ) - ruruさん» 今更コメントに気づいてしまいました。ごめんなさい！ブルーハーツ、ほんとにいいですよねーっ。ずっと語れます笑。まさか主人公を褒めて頂けるとは…嬉しすぎます！ruruさんの元気の種になれて良かったです。いつもお疲れさまです！ (2016年6月3日 1時) (
レス) id: e6e3c2552a (このIDを非表示/違反報告)
ruru(プロフ) - ゆきさん、お邪魔してます！ブルーハーツ大好きなのでこのお話嬉しいです！すごく！あと、なんか元気もらいました！主人公ちゃんみたいにがんばろって思えました！ありがとうございます>_<！！ (2016年5月27日 13時) (レス) id: d542c97321 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - のんたさん» コメントありがとうございます^ ^そんなこと言っていただけるなんて…本当に嬉しいです！更新頑張ります。またよろしければ覗いてやってください！ありがとうございます！ (2016年5月2日 19時) (レス) id: 7ef4c58c16 (このIDを非表示/違反報告)
のんた - 最高です。こういうの大好きです。更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2016年5月1日 16時) (レス) id: 7f3b51e9a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - さるるるるさん» はじめまして！もったいないお言葉ありがとうございますっ！ぼちぼちの更新ですが、これからも覗いてもらえたら嬉しいです。ありがとうございます！^ ^ (2016年4月25日 22時) (レス) id: 7ef4c58c16 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆ き | 作成日時：2016年4月6日 19時
