【HQ】音駒高校バレー部所属の『王子様』には彼氏がいるそうです。【夜久衛輔】2

王子様 110 ページ26

ー夜久sideー

貴女)｢なによ...っ！結局みんないなくなっちゃうんじゃない！みんな、私から...離れてく。また、いなくなっちゃう。私に幸せなんてないんだ。幸せになんか、なっちゃいけないんだ...！！｣

＿＿＿＿初めて、Aの本当の声を聞いた気がした。

いつも一人で溜め込んでた、Aの声。

...俺、彼氏失格だな。

いっちょ前に頼れよ、なんて言って、全然支えれてねぇじゃん。

山)｢保健室行くぞ。｣

雨)｢！う、ん。｣

山本は李佳と一緒に保健室へ向かった。

黒)｢...っ！お前ら、よく見ろよ！雨宮の手形...おかしいだろ！？｣

灰)｢...？何がっすか？｣

芝)｢あ！！...親指の位置が、変...だった...。｣

灰)｢？どーゆー事？｣

芝)｢普通、殴ったら親指が上っかわになるはずだけど...。小指化上になってた。｣

灰)｢っ！？じゃ、じゃあ、...｣

海)｢...李佳ちゃんが嘘ついたってことだね...。｣

気付いたら、俺は走り出していた。

走って走って走って...。

辿りついたのは、裏庭。


ここに、Aがいる気がした。



貴女)｢...っ、ぅ、ぁあ！！｣







ほら、見つけた。


どこにいたって見つける。

もう、1人になんて、させない。

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