大人と子供▽9月24日 ページ11
〜数年後〜
『………櫻井さん』
翔「A……？」
『………まず仕事の説明しますね。』
翔「あ、うん」
『こちらはこういうもので、〜〜〜〜〜〜です。』
翔「……」
『あの？』
翔「あ、うんわかった。ありがとうございます。」
『いえ。では上の者がもうすぐつくと思いますのでごゆっくりどうぞ。』
翔「……ねえ、」
『……はい？』
翔「………」
『…………』
翔「……元気だった？」
『……はい』
翔「そう。……あのさ、」
『……………』
翔「あの時のこと今更だけど弁解させて。あの女優さんとは何にもないよ。ドラマの打ち上げに行ってスタッフも監督もいたし。……あっちの事務所は認めてたけど、それもあの女優が勝手にしたことで、だから、今は共演出来なくなってる。……ごめん」
『………そうですか。』
翔「………笑ってくれてかまわない。……ずっとAが忘れらんなくて、あれから彼女すら出来ないし、好きな人もできない。今更だけどさ、本当にごめん。あの時さ連絡したけど届かなくて、電話も繋がんなくて、どこに住んでるかも、学校も、何も知らなくて、Aが我慢してるのも、不安を感じてたのもわかってた。でも何も言ってこなかったから、それに甘えて、気づいた時にはAとの繋がりすら切れてて、自分に苛立って、情けなくなって、……ごめんな。」
『……私は子供で貴方は大人で、私はいつもいっぱいいっぱいで、でも貴方は余裕で、いつも不安で、釣り合うようように勉強もいろいろ頑張った。でもあの報道を見た時、お似合いで、自分なんかが隣にいていい人じゃないんだって、頑張って背伸びしたり貴方の背中を追いかけてたけど、私じゃダメなんだって思い知らされた。だから、貴方を好きな自分を卒業しなきゃっておもった。……志望校変えて県外の大学行って、一人暮らしして、家事もバイトも勉強も頑張った。……謝らなきゃいけないのは私の方。大事な貴方の時間を私が使ってしまった。ごめんなさい。』
翔「違う。違うんだよ。A？大人とか子供とか関係ないんだ。釣り合うとか釣り合わないとか関係ないんだよ。俺はずっとAが好きだ。あの時Aも俺が好きだった。ただそれだけでいいんだよ。周りがなんて言おうが、それだけでいいんだよ。……大人だって言ったけど俺は大人じゃないし、余裕なふうに見えるだけで余裕なんてなかった」
『……え？』
翔「詳しい話はまた後で。今夜俺に時間とチャンス頂戴。」
『…はい』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆかり - 櫻井先生大好きです (2017年9月23日 16時) (
レス) id: 008d99490d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Yukie | 作成日時：2017年9月19日 23時
