【忍たま】 雪月風花

２３話　教育方針 ページ24

A「では、どういう問題ですか？」


土井「小さい子を１人置いておくという考え方が間違えてるんです！！」


A「そうですか？」


土井「そうです！」


夜、私が仕事に行っている間の事はあまり知らない


A「私は午前８時１５分から午後３時３０分まで学校で勉強して、それから保育園に迎えに行きます」


土井「？」


A「２Ｋのアパートに美桜と二人暮らし。

美桜を引き取る条件として私は戦闘部隊に配属されました。

仕事は夜に行われます。

その間、美桜には家で一人待っててもらいます。

私のこなす仕事は忍者と同じような内容です。

死ぬかもしれないのに子供を連れて行くことなんて出来ませんよね？」


土井「そ、それはそうですけど・・・。それとこれとは話しが別です！」


A「安全だからですか？」


土井「そうです！！」


A「私には私なりの教育方針があります」


土井「貴女の教育方針がどういうものか知りませんが、小さい子を１人置いておくのは間違ってると思います！！」


A「私の教育方針は『自分で出来ることは時間がかかっても自分でする』です」


土井「今はそんなこと聞いてません！！」


あーー、もう！！！


めんどくさい！！


A「貴方は小さい子を１人で置いておくのは間違ってると言いたいんですね」


土井「そうです！！貴女だって小さい頃、１人で置いておかれる嫌だったでしょ！？」


分からない


美桜ぐらいの時、私は“道具”として育てられていた


喜怒哀楽の感情が乏しかった


A「“道具”だった私は美桜くらいの年齢では人間らしい感情などほとんどなかったのでわかりません」


土井「え？」


A「失礼します」


来た道を戻る


美桜を連れてもう一度出直すことにした


A「美桜、一緒に行こう」


美桜「はい」


手を繋ぎ、山田先生を探す


A「山田先生」


山田「何か用事でも？」


A「この時代の子供は予防接種しないのですか？」


予防接種と聞いて美桜の身体が強張った


山田「予防接種？」


A「はい。病気にかかりにくくしたり、かかった場合も症状が軽くなるんです」


山田「・・・凄い話しだな」


私は予防接種を受けることが当たり前だと思っていた


山田「とくになにもしないな」


A「そうですか。ありがとうございます」

２４話　ゴメンね→←２２話　予防接種

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す