【2j3j】貴方との幸せ７【短編集】

夏目前 ページ6

＊夏目前


春の心地良い暖かさから一変、急に夏を感じさせるかのような暑さにソファに座りながらついついエアコンのボタンに手を伸ばす。


「あぁぁっつ…こんなんもう夏やん…」

『そうですねぇ…でもまだ夏じゃないんですよ…』

「噓やん…実は夏やってこれ」

『わたしシャワー浴びてきちゃいますね』

「俺も一緒に入る〜！」

『だーめ、それに湊さんわたしが作業してる間に先に入ったじゃないですか』

「ですよねぇ」


さりげなく流れに乗っていこうと思ったけれど、残念
シャワーを浴びにいく彼女の背を見送ると携帯を開いてたまーに気分でやるタグ巡回
ホス姫で描いてくれる人もいっぱいいてほんまありがたいなぁ
ポチポチと携帯を弄りながらしばらく時間を潰しているとかちゃりと微かに聞こえる開閉音に視線を上げる。


「おかえりぃ…、え、かわええ…ワンピース」

『ふふ、もう暑いんで』

「おいで…、んわぁ、かぁええなぁ」


手招きして足の間に座らせるとドライヤーで髪を乾かしていく。
夏用のサテン地のワンピースタイプのパジャマ姿の彼女、サイズをワンサイズ上にしているのか少しだけ大きく、膝丈のそれはまるで見方によっては彼シャツみたいで…、同棲する前に家に泊まりに来た時に貸してあげたのを思い起こさせる。


「前ボタンはあかん…、外したくなっちゃうって、これ」

『…ばか、えっち』

「んはは、もちろんAちゃんにだけよ？」

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