【2j3j】貴方との幸せ７【短編集】

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『ここ見てもいいですか？』

「ん、もちろん」

『わーい』


店内に入ると気になったものを一つ一つ手にとっては鏡で確認する彼女の様子を見守りつつ自分でも気になったものをひとつ手に取ると後ろから彼女の体へと宛がう。


「これとかどう？」

『わ、かわいい〜！ふふ、じゃあ…このスカートと合わせて…、どうですか？』

「お、ええやん、可愛い」

『じゃあこれにします、選んでくれてありがとう湊さん』


選んだ服を持って会計に向かう彼女の手を引きさっと服を持つと先にスタスタ会計へと足を運ぶ。
動作に気付いた彼女からの言葉を無視して会計を済ませてしまい店を出れば案の定困り眉のお姫様。


『もう…わたしの買い物なんですから…』

「だってデートやもん、買いたいやん」

『湊さんそう言っていつも会計済ませちゃう』

「んははは、可愛い彼女の為に色々してあげたくなっちゃうんよ、見逃したって？」


頭をぽんぽん撫でながら伝えれば最終的には半分諦め気味に折れてくれるのを分かってる。
荷物を持ったままで再び手を繋げば次の店へと歩みを進めると、ふと特設コーナーの人だかりに気付き近づいてみれば水着コーナーが出来ていた。


『わぁ、水着可愛い』

「どっかスケジュール調整かけれんかなぁ…海かプール行きたいね」

『いいですね、行きたい』

「とりあえず買わん？調整に調整重ねるわ」

『ふふ、わたしも調整に調整重ねますね』


たくさん並ぶ色とりどりの水着をふたりで見ながら彼女の体の前に宛がうと、実際に着た彼女の姿を思い浮かべ思わず口角が上がる。


「どれもかぁいいなぁ…なんか服みたいなんもあるんやね」

『オフショルのとか可愛いですね、こっちのレースも可愛い』

「Aちゃんこれ、これかわええ、下スカート！」

『ふふ、湊さんこれが好みですか？』

「Aちゃんに似合うと思う、めっちゃかわええ」

『じゃあこれにしちゃおっかな』


彼女が手に持つ白いレースフレアのビキニタイプの水着は胸元をレースで覆われ下はミニスカートタイプの可愛らしいデザインで、それに合わせてロングアウターも付いている。


『湊さんのも選びましょ？』

「お、どうしようかにゃ〜」

『湊さんシンプルなのもいいですけど、柄物も似合いそうです』

「柄物だと…この辺とか？」

『いいですね、ボタニカル柄、紫のグラデーションも綺麗ですし』

「んじゃ俺これにしよーっと」

〇→←真夏への準備

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