【2j3j】貴方との幸せ７【短編集】

八重歯 ページ14

＊八重歯


ユニット衣装のお披露目を無事に終え、撮影会も済ませて数日
我ながらほんま顔ええなぁ、なんてソファに座り撮影した自分の画像を見ながら思う。


「いや…、ほんまええなぁ…」

『何がですか？』


小さく呟いた言葉に隣に座る彼女が携帯から顔を上げるとこちらを見て首を傾げる。
んー？って言いながらパソコンから彼女へと顔を向けるとふと笑みを浮かべて自らに指を指す。


「俺の顔、ええよなぁって」

『ふふっ、ろふまおの衣装かっこよかったですよ、普段より髪も遊ばせてましたね』

「うんうん、メッシュの色も変えたりしたし八重歯も見えるようになったし」

『八重歯…』

「ん？どしたん」


じっと見つめてくる彼女と視線を交わらせるとほんのりと頬が赤らんでいるのが分かると思わず笑みが零れ、にぱぁっと口を開けて笑顔を向ける。
瞬間ふにゃりと表情の緩む彼女から体を寄せられそっと口元に指が添えられる。
思わぬ彼女の行動に一瞬思考が停止する。


「え、あ…Aちゃ…」

『…わたし湊さんの八重歯好きなんです』

「ん…、ありがと、え、なんか照れるね」


うっとりとした表情を浮かべる彼女の瞳は微かに欲を含んでいる。
その煽情的な彼女に思わず口角が上がり口元が歪んでいくと、口元に添えられた彼女の手を掴みそのまま後ろへと押し倒す。


「ねぇ…今自分がどんな表情してるか、分かってる…？」


掴んだ手を繋ぎ直し指を絡ませながら、もう片方の手を彼女の頬に添えると指先で唇をそっとなぞる。
ふっくらと柔らかい唇に誘われるように顔を近付ければ重なる唇
ゆっくりと離せば彼女の拘束されていない方の手がそっと頬へと添えられる。


『わたし湊さんが笑ったときに見える八重歯が可愛くて好き…』


口を開こうとするも彼女から次いで、でも…と更に言葉が続けられると口を閉じる。
じっと見ていれば先程より更に熱情を帯びた瞳に濡れた唇が艶めかしく彼女を彩る。


『その八重歯が…首筋に立てられるのも、すごくドキドキしちゃうんです…』

「…あは、…そんなん言われたら…今日激しくなるけど…Aちゃんが悪いんやで？」


微かな恐れと期待と欲が入り混じった彼女の瞳が濡れる
彼女の露わになる首筋に顔を寄せると口を開いてかぷりと食らいつく
傷はつけないように、でも快感は与える様に、舌を這わせれば耳元に伝わってくる彼女からの熱の籠った小さな嬌声にゆっくりと彼女の柔い首筋に尖る八重歯を押し当てた。

てぇてぇまとめてみた９→←ういにんグ逆凸

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