【2j3j】貴方との幸せ【短編集】

作業のおとも ページ37

＊作業のおとも


「まぁ俺はね、まだ寝れないんでね...この後作業してから休もうかなと。
　じゃあ、ばいばーい、お疲れ様でーす…ｺｯ！」


配信終了を確認してからゆっくりと体を伸ばす。
クリアするのに思ったよりも手こずってしまって予定より多少遅くなってしまった。
少し眠気も感じる、しかしやらなければいけない作業が残っている。
一旦目を覚ます為にもシャワーを浴びてしまおう。


シャワーを浴びたからといって完全に目が覚めた訳でもないけれど、冷蔵庫からモンエナを一本持ちながら胡坐をかいて椅子に座りなおすと、サイドに缶を置いてふぅ、と一息入れてからパソコンに向き合い作業に取り掛かる。


「ｽｩｰｰｰｰ…っし、やるかぁ」


作業に入る前に一旦動画サイトを開いて作業中のＢＧＭになるものはないかと探すと丁度姫が配信しているところだった。
すぐに開けば雑談枠の時に流すゆったりとしたＢＧＭに姫の声が合わさってなんとも心地良い。
姫の声に耳を傾けながらカチャカチャと作業を進めていく。
概要を見るにはどうやらマロ読みを始めて二時間ほど経っているようだ。


『次のマロね〜…えーっと…』


【最近気になるものある？】


『気になるもの…んーーー…、この前出掛けた先のショップにすっごい肌触りの良いマフラーがあって、それかなぁ…買わなかったんだけど』

「...あぁ、あれね」


これいいなぁって買うか悩んでたけど欲しいと思った色の在庫切れで姫諦めてたんよな、俺がちゃっかり予約しといたこと気付いてなかったみたいだけど。
予定ではあと二日後くらいに入荷連絡くるはずだから、まぁ姫にはもうちょい待っててもらって。


『欲しかった色が丁度品切れしてて…、何色？アイボリー…すっごいふわふわで可愛かったんだけどなぁ、残念』

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