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1人倒れれば、流れ作業のようにことは進んでいった。結局マイキーが1人で残りの男共をのしてしまったため、私は端の方に座って休憩がてら観戦していた。いつ見ても、マイキーの喧嘩は迫力が凄い。
「よし、これで全員っと。A〜！遊びにいこ！」
ご満悦なマイキーに手を取られ、立ち上がる。乱れた制服を正して軽く砂埃を払い、小綺麗にした。頭の流血は止まったものの、血がついたままで町を歩いては格好つかないので、保健室に寄ってくるとマイキーに伝えた。
「俺も一緒に行くよ。あ、それとお前ら。今度またAに手ぇ出したら殺すから♡」
笑顔のままサラッと怖いことを言うマイキーに、再び男たちは顔を青ざめさせていた。蚊の鳴くような声ではい、という返事が聞こえたのを確認すると、マイキーはまた歩き出した。
.
「Aがあそこまでボコられてんの、久々に見た気がする」
渋谷のとある喫茶店にて、マイキーと近況報告のようなものをする。人の金だということもあり、マイキーは豪快にパフェを頬張っていた。
「15人、武器持った相手に1人はやっぱ厳しかったわ」
それとは対照的に、私は200円のバニラアイスをゆっくりと口に運ぶ。お小遣いも残り少ないため、あまり無駄遣いをしていられない。今日のは完全に無駄な出費だが、助けてもらった礼をしないというのも良くないので、仕方がない。
「マイキー、ありがとね。今日は助かったよ」
マイキーの目を見つめ、改めてお礼を言った。漆黒の瞳が柔らかく微笑み、こちらを見つめ返す。
「ダチ助けんのは当然だろ？何かあったらいつでも呼べよ」
パフェ用の長いスプーンを口に咥えたまま、マイキーは笑った。本当に、私は友達に恵まれていると感じる。
私は、東卍のメンバーじゃない。決して口には出さないけれど、チームをかけた戦いに女がいるのは足手纏いになると思うから。だけど、東卍のみんなは友達だ。特に創設メンバーは、私にとってかけがえのない存在なんだ。それもこれも、圭ちゃんやマイキーが縁を繋いでくれたおかげ。
「そういえば場地
込み上げるような笑い方をした後、ついに吹き出したマイキーがそう言った。どんな感じかと聞かれたので、髪の毛ぺったりでメガネかけてたと教えてやるとさらに腹を抱えて笑っていた。後々圭ちゃんの黒歴史になりそうな気がしてならない。
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ベリーショート(プロフ) - seayouさん» 素敵なコメントをくださりありがとうございます！この作品は絶対完結まで持っていこうと思うので、最後までお付き合いしてくださると光栄です！ (2021年8月20日 1時) (
レス) id: 2d5afa7553 (このIDを非表示/違反報告)
seayou(プロフ) - はじめまして！次の話をワクワクしながら読ませていただいてます！本当に面白くて、次の話を読むのが楽しみです！語彙がなくてこの素敵な作品を「面白い」としか表現できない自分が憎いです…これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年8月19日 23時) (レス) id: 7ae5cb69bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベリーショート | 作成日時：2021年8月18日 3時
