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「そーいえば姉ちゃん、行きたい高校決まった？」
暁の言葉にうっ、と顔を曇らせてパスタを食べていた手を止めた。そんな私を見て察してか、やれやれといった様子で暁はため息をついた。
「もぅ、夏休み明けたらいよいよ受験勉強なんだよ？姉ちゃん頭良いけどさ、余裕ぶっこいてたら足元掬われちゃうよ」
「いや、それはわかってるんだけどさ…。自分の将来のこととか、想像できないんだよね。何になりたいのかもさっぱり。それに、あんまり学費がかからないところ行きたいし」
だから決めれないんだよー、と言いながらパスタをフォークで巻き取る。
「あーあ、私もダブろっかなー」
「冗談でもそれはやめとけよ」
苦笑いをする圭ちゃん。しかしすぐに思いついた表情に変わって口を開いた。
「お前勉強できるんだからよ、
「えっ！？帝山高校！？」
圭ちゃんの提案に、暁がびっくりした様子で反応した。私も驚いて目を見開いた。帝山高校は偏差値がものすごく高いことで有名な学校だ。卒業後は有名な大学へ進学していく人がほとんどだという。街中で帝山の制服を着た生徒を見かければ思わず目を引くほど、都内でもトップクラスの進学校だ。
「学力重視の学校だから、中学で多少バカやってても門前払いされることはまずねぇ。それに、首席で合格すれば給付金制度が働くから高ぇ金払わなくて済むぞ」
圭ちゃんの言葉に耳を傾けた。話を聞いていて、なんだか微笑ましくなってくる。
「圭ちゃんったら、私のためにそこまで調べてくれてたんだ」
「…バーカ、そんなんじゃねぇよ」
照れているのかそっぽを向く圭ちゃん。昔から、友達思いなところは変わらない。なんだかやる気が湧いてきた。
「いーじゃん。私、帝山目指すわ」
そう宣言して2人に笑顔を向ける。本気にすると思っていなかったのか圭ちゃんは一瞬驚いた顔をしたが、すぐにいつもの笑顔に戻った。
「簡単に言える脳みそで羨ましいわ。ま、将来いい職に就いたら美味い飯奢ってくれ」
「姉ちゃん、頑張ってね！」
2人からのエールを送ってもらう。うん！と元気よく返事をした後、食べかけだったパスタに再びフォークをつけた。目標が決まれば、あとはそれに向けて頑張るだけだ。
.
「ずっと前から好きでした！ぼ、僕と付き合ってください！」
「…え？」
2学期の始まり。事件が起きた。
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ベリーショート(プロフ) - seayouさん» 素敵なコメントをくださりありがとうございます！この作品は絶対完結まで持っていこうと思うので、最後までお付き合いしてくださると光栄です！ (2021年8月20日 1時) (
レス) id: 2d5afa7553 (このIDを非表示/違反報告)
seayou(プロフ) - はじめまして！次の話をワクワクしながら読ませていただいてます！本当に面白くて、次の話を読むのが楽しみです！語彙がなくてこの素敵な作品を「面白い」としか表現できない自分が憎いです…これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年8月19日 23時) (レス) id: 7ae5cb69bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベリーショート | 作成日時：2021年8月18日 3時
