04. ページ4
「A〜、今日の昼屋上集合な」
「うん？わかった」
次の朝、メールで送った通り彼は待ち合わせ場所で待ってくれていた。といっても同じ団地なので、階段を降りたところが私たちの待ち合わせ場所なのだが。
歩き出したと同時、圭ちゃんの言った言葉に疑問を抱きつつも了承した。
「何かあったの？」
「おー、Aに会わせてぇ奴がいるんだわ」
嬉しそうに言う圭ちゃんに、ふーんと返しておく。どうしたんだ？と聞かれるが、別に。と返した。なんだか、その誰かに圭ちゃんを取られたような気がしてならないのだ。モヤモヤとした感情が胸中に
気晴らしに今日はその辺の不良をボコろうか、と考えを巡らせる。
.
「千冬ぅ、明日の昼屋上集合な」
男打羅とかいう暴走族に絡まれたところを助けられ、俺は場地さんの家に邪魔することになった。
ペヤングを半分コにしたところでそう切り出され、少しばかり疑問に思った。
「はい！何かあるんスか？」
「お前に会わせてぇ奴がいるんだ。俺の幼馴染」
笑いながら場地さんが答える。ちなみにここの3階に住んでると言われ、驚きが隠せなかった。今までそれっぽい人を見たことがなかったから。
その後はしばらく雑談してから家に帰った。場地さんの幼馴染、どんな人なんだろうと思いながら布団に入り目を閉じた。
そして翌日の昼、言われた通り屋上へ来てみると、少し遅れて場地さんがやってきた。
「悪ぃ、待たせちまったか？」
場地さんの言葉に、さっき来たところっス！と返すと、安心したような笑顔が返ってきた。
「Aー、早く来いよ！」
場地さんが屋上の入り口に向かって呼びかける。Aって名前なのか、と思いながら、近づいてくる足音の方へと目を向けた。
その人物が姿を現した時、世界が止まったように感じた。
長い
＿＿＿綺麗な人。
一言で表すなら、これ以上にピッタリな言葉はないだろう。ふとその人と視線が交わると、ドキッと心臓が跳ね上がるような感覚に襲われた。
しかしひとつだけ、大きな疑問が浮かんだ。Aという人が身につけているのは、ネクタイにズボンという男子の制服だった。しかし、どう見てもこの人は女の子の容姿をしている。
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ベリーショート(プロフ) - seayouさん» 素敵なコメントをくださりありがとうございます！この作品は絶対完結まで持っていこうと思うので、最後までお付き合いしてくださると光栄です！ (2021年8月20日 1時) (
レス) id: 2d5afa7553 (このIDを非表示/違反報告)
seayou(プロフ) - はじめまして！次の話をワクワクしながら読ませていただいてます！本当に面白くて、次の話を読むのが楽しみです！語彙がなくてこの素敵な作品を「面白い」としか表現できない自分が憎いです…これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年8月19日 23時) (レス) id: 7ae5cb69bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベリーショート | 作成日時：2021年8月18日 3時
