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「あ？Aじゃねーか。今帰ったのか？」
「え、圭ちゃん？それに千冬くんも」
マイキーと別れて家までたどり着くと、団地の一階でばったりと鉢合わせた。見たところ寄り道をしていたようで、2人も今帰ってきたみたいだった。お疲れ様です、と千冬くんが声をかけてくれる。
「さっきまでマイキーと一緒にいたからさ」
「そーいうことかよ。って、は！？Aその傷どーしたんだよ！？」
急に慌て出した圭ちゃんに、ヤベッと内心焦る。昼に圭ちゃんにあんなことを言っておきながら、私だって黙って喧嘩していたのだからかなり気まずい。
「えーっとこれは、転んじゃって」
「わかりやすい嘘ついてんじゃねーよ！！大丈夫なのか！？」
顔腫れてんぞ、と言って心配そうに覗き込んでくる圭ちゃんに、なんだか申し訳なくなった。心配をかけたくなかったため、尚更だ。
「大丈夫大丈夫、こんなの全然痛くないし＿＿」
言い切るより速く、ガシッと手首を掴まれた。驚いて顔を上げると、掴んでいたのは千冬くんの手で。
「ウチここの2階なんで！手当てするんで上がってください！」
「え、マジで？同じ団地だったんだ…」
千冬くんの言葉に、一瞬フリーズしてしまった。しかしすぐに意識を覚醒させ、首を横に振った。
「いや、でも申し訳ないし。大丈夫だよ」
ありがとね、と言って手を離そうとすれば、今度は圭ちゃんに頭を叩かれる。いつものことながら、圭ちゃんは力の加減というものを知らないのか。かなり痛い。
「千冬が言ってくれてんだ。こーいう時くらい甘えとけバカA」
「は！？圭ちゃんにバカって言われたくないんだけど！」
うるせぇ！と言い合いになりそうになったところで、千冬くんがやんわりと
.
「うわっ、めっちゃブスになってるじゃん…」
千冬くんの部屋に入り、手鏡を借りて顔を見た瞬間自然と発せられた言葉だった。ブフッ、と圭ちゃんが吹き出したのを見てかなりイラッときたが、あえて反応しないでおく。
頭の傷は保健室で応急処置をしたが、殴られた頬はマイキーと遊んでいた時よりも赤黒く腫れていた。口の端も切れており、なかなかグロテスクだ。
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ベリーショート(プロフ) - seayouさん» 素敵なコメントをくださりありがとうございます！この作品は絶対完結まで持っていこうと思うので、最後までお付き合いしてくださると光栄です！ (2021年8月20日 1時) (
レス) id: 2d5afa7553 (このIDを非表示/違反報告)
seayou(プロフ) - はじめまして！次の話をワクワクしながら読ませていただいてます！本当に面白くて、次の話を読むのが楽しみです！語彙がなくてこの素敵な作品を「面白い」としか表現できない自分が憎いです…これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年8月19日 23時) (レス) id: 7ae5cb69bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベリーショート | 作成日時：2021年8月18日 3時
