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「はー、笑った。A、場地いなくて平気か?」

散々笑った後、マイキーは私に問いかけた。私が学校で上手くやれていないのは、小学校の時から周知の事実だ。マイキーなりに気にかけてくれているらしい。


「学年が違うと、圭ちゃんと一緒にいる時間も限られてくるし、色々と不便。けど、登下校とか昼休みに会えるし、学校にいる間は1人でも問題ないよ」

私は大丈夫、とマイキーに伝える。自分にも言い聞かせるようなその言葉は、少しだけ、痩せ我慢をしたものだった。


「お前オレら以外に友達いねーし、寂しがりじゃん」

無理すんなよ、と言葉をかけられる。やっぱりマイキーには全てお見通しのようだ。圭ちゃんといい、これだから幼馴染は(あなど)れない。


「あ、でもねマイキー。今日新しく話せる相手ができたんだ」

私の言葉に、マイキーが反応する。丁度最後の一口を食べ終えたようで、スプーンがカランという音を立てて器の中に戻された。


「へぇー、どんなヤツ?」

「1個下の、松野千冬くんって子。今日圭ちゃんに紹介してもらったんだ〜」

昨日あったという出来事をマイキーに話した。圭ちゃんの仲間になったということは、千冬くんは東卍の一員になるのだろう。となれば、マイキーにも関係のある話だ。


「"オレの仲間になったから仲良くしてやれよ"、だってさ。圭ちゃんったら、千冬くんとすごく仲良くなってて。私というものがありながら…」

むぅ、と嫉妬剥き出しの顔をしていたようで、マイキーに笑われてしまった。こっちは真剣だというのに。


「お前、相変わらず場地のこと大好きな。けど、そろそろ自立するべきなんじゃねぇの?」

微笑むマイキーにそう示唆(しさ)され、妙に納得してしまった。私は圭ちゃんと一緒にい過ぎたのかもしれない。高校だって、きっと別々のところだ。これから先、圭ちゃんなしではどうしようもできなくなるようでは困る。

それを加味した上で、圭ちゃんは千冬くんを紹介してくれたのだろうか。相変わらず考えが読めない男だ。


「確かにそーかもね。でも、それと関係なしにしても、千冬くんとは仲良くなれそうなんだ。千冬くんめっちゃいい子そうだったから」

これは本音だ。ニッとマイキーに笑いかけると、マイキーも笑い返してくれた。


「それならよかった。A!ごちそーさま!」

会計は私持ち。マイキーは美味かったと言って満足そうだった。

また遊ぼう、と言って今日は解散となった。

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ベリーショート(プロフ) - seayouさん» 素敵なコメントをくださりありがとうございます!この作品は絶対完結まで持っていこうと思うので、最後までお付き合いしてくださると光栄です! (2021年8月20日 1時) (レス) id: 2d5afa7553 (このIDを非表示/違反報告)
seayou(プロフ) - はじめまして!次の話をワクワクしながら読ませていただいてます!本当に面白くて、次の話を読むのが楽しみです!語彙がなくてこの素敵な作品を「面白い」としか表現できない自分が憎いです…これからも頑張ってください!応援してます! (2021年8月19日 23時) (レス) id: 7ae5cb69bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベリーショート | 作成日時:2021年8月18日 3時

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