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四人全員翌日が休みということで、時間と共に酒はどんどん進んでいった。
祐基が思うに拓弥は酔うととにかく上機嫌になる性格で、海は明るく場を盛り上げる。Aは
「拓弥さん、写真撮ろ〜」
誰に対しても子供のように甘える性格のようだった。隣の拓弥と腕を組んで、仲良さげに写真を撮っている。そんな二人を海は面白がって冷やかした。
「いや待って、それはヤダ」
が、祐基は立ち上がって反論した。彼もまた、酔うととにかく嘘がつけないタイプだった。
嫌だと思ったことには嫌だと言ってしまう。拓弥に心を許している彼女の姿に嫉妬したからだった。
「あはは、落ち着け、ほら座って座って」
海に手を引いて席に座らされる。拓弥と目が合うと、彼はにっこりと自慢げな笑みを浮かべた。
悔しさで思わず口を尖らせると、海が「祐基はさ、」と単刀直入に切り出した。
「Aちゃんのこと気になってるの？」
その一言で三人はしんと静まり、祐基は俯いた。まともに正面を見ることが出来ない。 顔が赤くなっているのが自分でわかり、それを見られたくなかった。
「あーもう今のでわかったからいいよ」
拓弥がそう言ってけらけらと笑い転げて、釣られて二人も笑った。羞恥心から居心地の悪さを感じて、話の矛先を無理矢理Aに向ける。
「逆にさ、Aさんは俺達三人の中で誰が一番いいなって思う？」
視線が集まると彼女は、困ったことになってしまったなぁというように眉を下げて笑った。それからグラスを掴んだまま、宙を眺めてしばらく唸る。沈黙が続くと、海が突然閃いて声を上げた。
「わかった！じゃあAちゃんも言いづらいだろうから、そいつの靴机の下で軽く蹴って」
「ははは、何それ、面白い」と拓弥
Aは「わかりました」と少しほっとした様子で、机の下に軽く視線を投げた。数秒経って
「はい。しました」
とはにかんだ。
すると「あー俺か、ごめんな祐基」と海が謝罪し「蹴られた！俺だってさ！」と拓弥が喜んだ。負けじと祐基も「やったー！相思相愛ー！」と騒ぐ。
みんなそれを聞くと、一瞬おいて爆笑した。中でも一番笑っているのはAだった。
やや冷静さを取り戻すと、祐基はAは一体誰を小突いたのだろう、と気掛かりになった。祐基の靴は蹴られなかったのだ。
海と拓弥のどちらかが今、こっそりと嬉しい気持ちに浸っていると思うと、肝が潰れそうだった。
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ゆるり(プロフ) - 三谷さん» ありがとうございます！コメント励みになります！ (2019年11月11日 23時) (
レス) id: ae282f000e (このIDを非表示/違反報告)
三谷(プロフ) - めちゃくちゃいいです…ユーキ推しにとっては最高です…これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2019年11月11日 20時) (レス) id: c80e5d51b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2019年10月30日 2時
