( 続 ) 温 度 差 ℃ ___ Reo . S

84℃ ページ34

( 玲於 side )






生放送終わって、パパッと服着替えてスタッフさん達に挨拶して

よっしゃ 今からAに逢いに行くぞって時に

運悪く鳴る俺のスマホ






着信：HIROさん




うわ、まじか、急にきたなHIROさん

え？俺なんかしたかな … なんてビビる





玲於「 はい、もしもし … お疲れ様です 」


HIRO「 お疲れ、観たよ生放送。最高だった 」


玲於「 ありがとうございます！」


HIRO「 … 悪いけど、今から事務所来れる？」


玲於「 え … 今から、ですか？」





こんな時間に事務所に呼ぶなんて、何の用だ？

お説教されるような悪さした覚えないっすよ？
なんて思う俺に

“ ちょっと確認したい事があるから ” と

HIROさんの真剣な声




なんだか悪い予感しかしないのは 気のせいだろうか






…





玲於「 … 失礼します 」




HIROさんと、社長が待つ会議室へと通された俺

そこにはマネージャーさんもいなくて
俺とその2人だけの 気まずい空間

少しだけピリッとする空気を感じた俺は

何を言われるのだろうとドキドキしていた


もし、Aとのことがバレたら



そん時はちゃんと言わなきゃ
真剣にお付き合いしてる人です、って







社長「 先程、記者の方から連絡がありました。」


玲於「 え、記者？」


HIRO「 昨日の打ち上げの後、自分がどうやって帰ったか覚えてる？」






昨日の打ち上げの後 … ？

若者組は早く解散しよう、って事になって

杉下くんと、翔太と俺でもう帰ろうって タクシー呼んで



それで、藍那ちゃんも帰る方向同じだから

ついでに一緒に乗ろうってなって …






玲於「 共演者の子を、家まで送ってから帰りました。」


社長「 これ、ちょっと見てくれる？」






社長が俺に渡した小さな冊子を見て、俺は言葉を失った

見出しには
“ GENERATIONS 佐野、年下女優と深夜の密会 ”

という文字が並べられている





玲於「 … 待ってください、これは誤解です 」


HIRO「 玲於の事を疑ってる訳じゃないよ。信じてるよ俺は 」





藍那ちゃんのマンション前に停まったタクシーの中に俺が乗っている写真と

2人一緒にタクシーに乗り込んでる時の写真

こんなの誰かが 打ち上げ開催の情報を聞きつけてネタ作りの為に利用したんだろ？


“ 未成年彼女のマンションを訪れる佐野玲於 ”

なんて書かれている





HIRO「 けど、相手の年齢が … マズイよね 」




この記事１つで俺たちの歯車は狂ってゆく







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