8話 ページ38
…おかしい…さっきから、何かがおかしい…
あの金髪…煙草の匂い…知ってる気がする…
ｿﾌｨｱ「ノア、どうしたの？」
『……』
頭が痛い…何か引っかかる…
何か…とてつもなく大切なことを忘れてるような…
いや、自分に大切なものなどないではないか
生きていくのに必死で、一体それ以外に
何に目を向ける時間があるというのだ…
疲れたと勘違いしたのか、ソフィアは歩幅を狭め
ゆっくりとした速度で歩く…
"いらっしゃいませ…また来たの？Aさん"
『！？』
ｿﾌｨｱ「ノア？どうしたの？顔色が悪いわ」
『何だ…誰だ…！誰か…分からない…！』
さっきの奴らに本能が反応してるというのか
ソフィアはもう一度能力をかけようと手を伸ばす
「その手で…何する気だてめぇ」
ｿﾌｨｱ「！？」
背後には先程の3人…麦わらの一味が…
ﾛﾋﾞﾝ「彼女を返してもらえるかしら」
ｿﾌｨｱ「！？」
珍しくロビンも笑顔が怖い
その隙にゾロがAを掴む
『離せ！！やめろ！誰だお前ら！！』
ｿﾞﾛ「A！俺だ！！目を覚ませ！！」
押さえつけても流石はA…
16歳とは思えない身の子なしで拘束を回避する
だが着地した後ろにはサンジが構えている
ｻﾝｼﾞ「ほら、暴れんなよA」
『！？お前…！……あれ…？違う…！！…誰だ…』
先程よりも強く香る煙草の匂い…
この香り…よく知っている気がする…
『…サンジ…くん』
ｻﾝｼﾞ「！？思い出したのか！？」
ｿﾌｨｱ「ノア！！」
『！！くっ…！痛い…！！！』
サンジの顔を見るなり頭を押さえ、
地面へ倒れながら蹲るA…
その瞳にはポロポロと涙が零れていた
駆け寄ったゾロが肩を抱いて揺さぶる
ｿﾞﾛ「A！俺だ！！A！！」
『……！！』
頭に置かれた感触……わかる…安心する…手
あぁ…なんで忘れていたんだ…
こんなにも僕を大切にしてくれる人達を…
こんなにも名前を呼んでくれる彼を…
"ありがとう…ゾロ…"
自分でも、言葉を発したか発してないか分からずに
意識を闇に落としてしまった…
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白銀幸成(プロフ) - すみません、外し忘れです。ご指摘ありがとうございます。 (2020年4月17日 20時) (
レス) id: d7991ec165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月17日 1時
